やっぱり一番困っているのは水

熊本市と八代市に挟まれた宇城市では、郊外型のパチンコ店の入り口付近に建つ巨大なコンクリート製円柱が真っ二つに折れていた。近くに住む男性はその恐怖の瞬間を目撃していた。

「パチンコ屋の駐車場に車を停めていたときに、地震が起こったんです。直前に下から突き上げるような衝撃があり、その後に数分間横揺れが続いた感じでした。本当に車が横転するんじゃないかってほどの揺れ方だったんですけど、その間に柱が折れたんです。

突然ポキッと折れた感じで落下してきたように見えました。たぶんお客さんの車だと思いますが下敷きになってすごい音がしました。いや、ホント怖かったです。地震の揺れ自体は、10年前の熊本地震の方が強かったように記憶していますけどね」

宇城市内のパチンコ店にて(撮影/集英社オンライン)
宇城市内のパチンコ店にて(撮影/集英社オンライン)
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周辺では停電はすぐ解消したものの、取材班が訪れた30日午後には水道も復旧しておらず、近隣の飲食店は営業再開の見込みすら立たないという。宇城市を南下して八代市内に入ると道路があちこちでひび割れ、倒壊家屋も目立つ。

アパートの1階部分がぺしゃんこに潰れていたり、瓦礫が道路をふさぐようにせり出している箇所が多数みられた。同市鏡町に住む女性は落胆しつつも、はや前向きに動き始めていた。

「倒壊はしませんでしたが、家の中がぐちゃぐちゃになってしまって今日はそれを片づけていました。停電してエアコンも使えないので、ただ家にいるだけでも体力を奪われますね。このあたりでも、暑くて家にいられないという人は車中泊したりして凌いでいますよ。地震の時は、家にいましたが縦揺れか横揺れかもわからない感じで、気づいたら横倒しにされていました。被災後の食事は近くの避難所でいただきました。

崩れた家屋(撮影/集英社オンライン)
崩れた家屋(撮影/集英社オンライン)

場所によってだいぶメニューが違うようですが、私が行ったところは備蓄用のパンと2リットルの水のペットボトルでした。他ではお弁当とかおにぎりとか出ているところもあるみたいですね。停電や食事もそうですが、やっぱり一番困っているのは水ですね。お風呂も入れませんし、トイレも1回ごとにタンクに水を入れて流していますが、やっぱりそういった部分が一番しんどいですね。特に暑くて昼間汗をかくのでお風呂でさっぱりしたいですよ。少しでも涼しく寝るなら車でエアコンかければいいのかもしれないけど、やっぱり自分の家で寝たいからねえ」