見落としてしまいそうなものほど、大切に歌いたい

現在の持田さんは、歌手としてはソロ活動が主となっている。その心地よさについて、こんなふうに話す。

「日々の暮らし、そこにある小さな出来事や小さな煌めき。一見、見落としてしまいそうなものほど、大切にしたくなることがあるんです。

誰かが淹れてくれたお茶がこんなにも美味しいとか、誰かに食べてもらえて美味しいと言ってもらえる喜びとか。時間に追われれば追われるほど、その小さな愛しさに救われることがある。

誰かのためにあることなのか、自分のためにあることなのか、どっちであってもいい。誰かのためにしてきたことが自分のためにもなり、自分のためにしてきたことが誰かのためにもなる。そんな音楽を大切にしていきたいです」

ELTのときと比べて歌いたいことが明確になってきたという
ELTのときと比べて歌いたいことが明確になってきたという
すべての画像を見る

ソロでリリースする楽曲の、こんな点に着目をしてほしいという。

「どこか少し懐かしいようなメロディやサウンドが好きです。小さい頃に大好きだったアニメのオープニングやエンディングで流れていた曲、時間がこんなにも経過しているのに、それを聴くとうれしくて胸が騒いでしまうような。そんなエッセンスがちりばめられていけるような音楽。はじめて聴いたのになぜか耳馴染みがいいとか。感覚的なことは大切にしていきたいと常々思っています」

#2に続く

現在、東京を舞台にした三部作構成のライブツアー『TOKYO TOUR TRILOGY』を開催中。10月11日(日)には東京キネマ倶楽部で第2章「PAST」、12月5日(土)には草月ホールで最終章「PRESENCE」を迎える。チケットの詳細は、持田香織オフィシャルサイトにて。

取材・文/黒島暁生 写真/本人提供