麻生氏は「維新嫌い」国民民主の取り込みが悲願

それでも国民民主関係者は「玉木氏は、自民とつかず離れずの関係を続け、自分たちの政策実現を求めていくという考えに変わりはない」と語る。

玉木氏がそう強気でいられるのが、自民の麻生太郎副総裁の存在だ。麻生氏は「維新嫌い」として知られ、連合がバックについている国民民主の取り込みに積極的で、6月25日には鈴木俊一幹事長、萩生田光一幹事長代行とともに、玉木氏ら国民民主幹部と会食した。

「玉木氏にとっては、こうした動きを見せることで存在感を出していくことが大事。周囲には『秋には政局が来る』と思わせぶりに語っていて、連立拡大論を完全否定するわけではない。高市首相は、これまで高い要求をつきつけてきてはゴールポストを変えてきた玉木氏のことを全く信頼していないが、玉木氏自身はそんなことは大して気にせず、キャスティングボートを握る立場でい続けたいのだろう」(前出の国民民主関係者)

玉木代表(写真/本人SNSより)
玉木代表(写真/本人SNSより)

いっぽうの維新にとっても、維新批判を強める国民民主の存在は無視できない。

維新と国民民主の大きな違いは、維新が自民と連立を組んでも参院では過半数を確保できないが、国民民主が自民と組んだ場合、衆参両院で過半数を確保できる、ということだ。

「国民民主が連立に入ったら、自民にとって維新はいずれ『用済み』となりかねない。定数削減などで高いボールを投げてくる維新に対し、『そんなに維新の言うことばかり聞く必要があるのか』と、自民内では反発の声も強まっている」(全国紙政治部記者)

27日に行われた記者会見では、連立拡大について「相手方の意向もあることであり、コメントは控えたい」と述べるにとどめた高市首相。

自らを首相にしてくれた恩のある維新、参院のキャスティングボートを握る国民民主、党内掌握のためにも敵に回せない麻生氏、といったガラス細工のような関係性に目を配りながら、高市首相は夏から秋にかけて内閣改造と政権運営に臨む。

自由民主党(PhotoAC)
自由民主党(PhotoAC)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班