暑さ対策グッズの使用も注意が必要
さらに、使用時の暑さ以外にも注意点がある。
「落下などで強い衝撃を受けたハンディファンは、内蔵バッテリーが破損している可能性があります。発火事故を防ぐためにも、消耗品だと割り切って買い替えてほしいです」
良かれと思って行っている対策が、知らず知らずのうちに子どもを危険にさらす可能性もある。間違った方法を取りながら、「対策はできている」と安心してしまうことが、何より危険なのだ。
そういう意味では、冷感スプレーなども冷たく感じても、深部体温を十分に下げる熱中症対策にはならない。
「肌にひんやりとした感覚は生まれても、体温を下げる効果は期待できません。冷たく感じることで、それだけで大丈夫だと思い、ほかの暑さ対策を取らなくなってしまうことが危険です」
体を直接冷やすには、活動前にシャーベット状の飲料「アイススラリー」を飲んだり、冷えたペットボトルを握って手を冷やしたりする方法も補助的な身体冷却法として活用できるという。
また、今年の夏の特徴として、特に気をつけたいのが、短期間で急激に気温が上昇したことだ。
今年は7月初旬まで、全国的に猛烈な暑さが続いていたわけではない。
気象庁の集計によると、7月1日から6日までは、全国で最高気温35℃以上の猛暑日を観測した地点が一つもなかった。しかし、21日には278地点、22日には298地点で猛暑日を観測。40℃以上の酷暑日も、それぞれ3地点、4地点に達した。
比較的暑さが穏やかな状態から、短期間で一気に危険な暑さへ変わったことになる。
「通常は、本格的に暑くなる2週間ほど前から、軽い運動や入浴を取り入れ、体を暑さに慣らす『暑熱順化』が望ましいとされています。しかし、徐々にではなく急激に暑くなると、体の適応が追いつかず、熱中症の危険性が高まります」
外回りの仕事などで、どうしても外へ出なければならない人に対して、荒木氏は「日傘は全員が使ったほうがいい」と話す。少しでも体調不良を感じたら、すぐに涼しい場所へ移動できるようにしておくことが重要だ。













