5位は西武出身のメジャーリーガー
甲子園は、才能のある選手が最も強く当たる場所だ。全国から集まる好投手、極限の緊張、そして一発勝負の圧力。その舞台で数字を残せる選手は、間違いなく「プロの入口」に立っている。
その入口としてまず提示するのが、「甲子園で最も支配的だった投手は誰か」という問いだ。ここからは、データで選ぶ本書の“最強の優勝投手”ランキングとして、支配力と再現性の両面で突出した投手たちを並べ、成功の分岐点となる“基準値”を具体化していく。
5位 今井達也
(作新学院・2016年)
5位は、2016年の作新学院を頂点に導いた今井達也である。今井のスタッツを読み解くキーワードは、相手打線を力でねじ伏せる「ドミネーション(支配力)」である。41イニングを投げて44奪三振。高校生レベルでは極めて高い空振り奪取能力を示している。データのなかで、投球回を上回る奪三振数を記録している投手はごくわずかである。
また、今井の場合、被安打29に対して与四死球16と、若干のコントロールのばらつきが見られるものの、それを補って余りある球威を持っていたことがデータから推測される。さらに、今井は守備から独立した防御率の観点から見ても非常に優れており、味方のエラーや不運なポテンヒットといったノイズに影響されることなく、自分自身の右腕の力だけでアウトをもぎ取っていたことを証明している。
防御率1.10という傑出した数字は、ピンチになればなるほどギアを上げ、三振で後続を断ち切る「力と力の勝負」における絶対的な強さを示しており、歴代トップクラスの本格派右腕として評価される。













