1位は大阪桐蔭の史上最強エース
2位 斎藤佑樹
(早稲田実業・2006年夏)
2位は伝説の決勝戦を投げ切り、規格外のワークロードと被安打率の低さを見せた斎藤。2006年夏の斎藤佑樹のパフォーマンスは、現代の球数制限下では二度と再現不可能な「絶対的ワークロード」と、過酷な疲労下においても決して崩れない「驚異的な被安打阻止能力」が同居した歴史的特異点である。
また、限界を超えたイニング消化能力も高い。大会を通じて7試合に登板し、トータル69イニングを投げ抜いた。これは他の年代の優勝投手のほぼ倍に近い数字である。データ分析における大前提として、投球数が増加し疲労が蓄積すれば、球威の低下やリリースポイントのブレにより、成績は確実に悪化する。
しかし、斎藤のデータはこの常識を完全に破壊している。さらに、69イニングを投げながら、許した被安打はわずか40本。9イニングあたりの被安打数に換算すると5.22である。これは、1試合完投しても5本程度しかヒットを打たれないペースを、疲労の極限状態である大会終盤まで維持し続けたことを意味する。与四死球18を含めても驚異的な成績を誇る。
その他のデータも、奪三振も78個と非常に高い水準を記録している。単に「打たせて取る」のではなく、ストライクゾーンの境界線を精緻に出し入れするボールコントロールによって、相手打者に強いコンタクトを許さず、必要とあらば三振で斬って取る。質と量の両面において、データが証明する完璧な投球術であった。
1位 藤浪晋太郎
(大阪桐蔭・20012年夏)
1位の藤浪は、文句なしの21世紀における夏の甲子園ナンバーワン投手である。すべての指標を凌駕する絶対的制圧力を見せた。2000年代以降のすべてのデータのなかで、純粋な投球スタッツにおいて他を次元の違うレベルで圧倒し、歴代最強の座に君臨するのが、2012
年夏の藤浪晋太郎である。彼の成績は、もはや高校野球の枠を超えている。
36イニングを投げて、許した被安打はわずかに14、与四死球9。相手チームが塁に出ること自体が奇跡に近いという状態を見せた。1イニングに一人もランナーが出ない確率の方がはるかに高いのである。
また、圧倒的な三振奪取とリスク排除である被安打が異常に少ないだけでなく、36イニングで49個の三振を奪った。出塁を許さない上に、インプレーにもさせないため、すべてにおいて、ネガティブな要素が存在しない。さらに、自責点はわずかに2、防御率は0.50である。長身から投げ下ろされる150㎞/h超のフォーシームと、急激に変化するカットボールのコンビネーションは、素晴らしかった。
物理的な球威とデータ上のスタッツが完璧にリンクし、運や味方の守備に一切依存することなく、自らの右腕のみで相手の得点期待値を「ゼロ」に抑え込んだ。データに基づく総合評価において、2012年の藤浪晋太郎のパフォーマンスは文句なしの21世紀において最高である。
文/ゴジキ(@godziki_55)













