「解散したくないから連立拡大して」
「連立合意政策が推進されなければ、維新が今後、連立を離脱する可能性も出てくる。身を切る改革を一丁目一番地に掲げる維新にとって、議員定数削減法案は悲願ですし、副首都設置法案にしても看板政策です。維新としては、ここで“連立の成果”をどうにかアピールするチャンスとしたい。
高市総理は『もしも維新が連立を離脱してしまったら、連立組み替えをする必要がある。そうすると、国民に信を問うために、また衆院を解散しないといけない。それは避けたいから、連立拡大をして、議員定数削減法案を含む連立合意政策をなんとしても成立させたい』と周囲に漏らしています」(総理周辺)
こうしたなか、自民党内で一時浮上したのが、国民民主党を含めた「連立拡大論」である。
6月25日には、自民党の麻生太郎副総裁、鈴木俊一幹事長、萩生田光一幹事長代理、国民民主党の玉木雄一郎代表、榛葉幹事長ら、両党の幹部らが都内のホテルで会合を開いた。
「ただ、国民民主党も定数削減法案などに反対しており、維新が閣内にいる状況では、連立拡大に乗ってこないとみられます。結局、維新との連立合意政策には、ハレーションの大きい議員定数削減法案や副首都法案が含まれており、実現のハードルは高い。むしろ、維新との連立合意政策の推進は諦めて、維新には連立から離脱してもらったほうがいい。その上で、国民民主党と連立を組み直すほうが、はるかに現実的です。
連立組み替えに、いちいち衆院解散をする必要もない。しかし、なぜか高市総理はそれが必要だと思い込んでしまっている節がある。ちょっとズレているので、心配です」(同前)
国会が“異常事態”となる中、自民党の磯崎仁彦参院国対委員長は6月30日の会見で、「会期内の全ての法案成立は厳しい状況になってきている」と話した。
「正常化のためには、高市総理自身がどこかで集中審議に応じるなど、野党の要求を一定程度のむ覚悟が問われます。しかし、総理は後ろ向きだとの見方も出ており、どう落とし所をみつけるかが課題です。決算委員会を全閣僚出席でやって、集中審議の代わりにするなど、いろいろと手はありますが、会期延長論も浮上するなど、落とし所の見えないまま混迷しています」(別の自民ベテラン)
突破力に定評がある一方で、調整能力に欠けるとも指摘される高市総理。果たして、終盤国会の難局をどう乗り切るのか――。
取材・文/河野嘉誠 集英社オンライン編集部ニュース班













