子ども連れが戸惑う“お金以外の”ハードル
東京ディズニーリゾートの「値上げ」が止まらない。
運営元のオリエンタルランドは、維持コストの増加や利用状況、市場価格などを理由に、東京ディズニーランドおよび東京ディズニーシーの駐車場料金を6月16日から改定した。
普通乗用車は3000円から4000円に、大型車は5000円から6000円に、原付を含む二輪車は500円から1000円に。駐車料金の値上げは、およそ10年ぶりとなる。
車で来園する家族連れにとっては、入園前から出費が増えることになる。
一方で、来園時の負担は金銭面だけに限らない。園内では、「Dオタ」と呼ばれる常連ゲストの間で共有される“暗黙のルール”が、初めて訪れるゲストや子ども連れの家族にとって新たなハードルになりつつある。
とりわけSNSで議論になっているのが、キャラクターグリーティング中の駆け寄りや、距離感をめぐるトラブルだ。
今月中旬にはキャラクターのグリーティング中に親子に割り込まれた女性のX投稿が賛否両論を巻き起こした。
グリーティングとは、ミッキーやミニー、ドナルドなどのキャラクターに会って、挨拶したり、一緒に写真を撮ったりする体験のことだ。
投稿主の女性は「自分の番」になった時にキャラクターと一緒に写真を撮るのではなく、キャラクター単体を撮影する行為(ワンショ)を行なっていた。そこで親子に割り込まれたため、直接抗議をしたという。
このポストに対しては「投稿者の気持ちが分かる」「親子はルールやマナーを守るべき」「割り込みは良くない」というコメントがついた一方、「普通はワンショなんて知らない」「グリーティングの順番待ちルールなんて普通の人には分からないから、親子には割り込んだ意識もないのでは」という声もあった。
「オタクの中では当たり前のルールでも、一般の来場客や子どもたちは知らないですよね」
そう語るのは、ディズニーファン歴30年以上のAさんだ。
園内でのグリーティングをめぐるトラブルは、ゲストが列に並んで順番にキャラクターと写真を撮る「整列グリーティング」ではなく、主にキャラクターの周りをグリーティングしたいゲストが取り囲む「フリーグリーティング」で起きやすいという。
では、フリーグリーティングでは、具体的にどのようなルールが共有されているのか。
「フリーグリーティングでは、ゲストがキャラクターの周りを囲みます。その中で、キャラクターに指名された人から順番に話したり、写真を撮ってもらえたりするんです。
個別に対応できない時は、キャラクター単体で『じゃあ目線を合わせるから、各々撮ってね』という形になることもあります。
キャラクターと一定の距離を保つことは、多くのオタクたちの中で暗黙のルールになっていますが、観光客や子どもたちの中には、憧れのキャラクターを見つけると近づいて写真を撮ろうとすることもありますよね。
そこで、一部のオタクの間では『自分たちはルールを守っているのに』という不満が生まれてしまうのだと思います」













