「父親がそのまま蒸発してしまうことがあった」
年の離れた兄は、弟の生い立ちについても、動揺をにじませながら語った。
「私が16歳で早くに実家を出たため、彼が幼い頃から一緒に暮らしていたわけではありませんでした。私たちが若い頃、両親が激しく衝突したことが何度かあり、父親がそのまま蒸発してしまうという出来事がありました。
その修羅場を目の当たりにしたことが、彼にとって深い心の傷になっていたようです。県内の小中高に進学し、高校卒業後は理学療法士の資格を取るため専門学校へ進みましたが、中退しました。
その後は大手飲食チェーンでアルバイトなどをしていました。後に彼から『(建設業で)独立したいから修業させてほしい』と懇願され、会社に雇い入れたのです」
交際関係について、兄は事件当日のある出来事を明かした。
「今日、弟が出社しなかったので、代わりにお詫びをするため取引先へ謝罪に伺いました。すると、『最近、彼が嬉しそうに彼女ができたと話していたよ』と聞かされました。私自身、彼に交際相手がいた事実をそこで初めて知ったのです。
仮に今回、彼があらかじめ刃物を準備して凶行に及んだのだとすれば、信じがたいというのが本音です。もし今、彼と対面できたとしても、どんな言葉を掛ければいいのか、今は見当もつきません」
県警は遺留品などから男性と被害女性のつながりを精査し、事件の全容解明を急いでいるという。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













