“コンプラ重視”“ルッキズムへの過剰な配慮”の世の中は「大嫌い」
――最近のお笑い界に広がる「コンプライアンス重視」や「ルッキズムへの配慮」の流れについては、どう感じていますか?
大っ嫌いですよ。女芸人の先輩たちが、どれだけ大変な思いしてやってきたか、私は見てきてるんで。バラエティでヘラヘラしているように見えながら、裏では相当しんどい思いをしてる。自分も「角材でぶん殴ってやりたい」って思う奴いっぱいいたし。今はみんな楽しくやれてるけど、私たちが必死に耐えながらも歩んできた時代を「古い」の一言で片づけないでくれって思います。
――30年前の現場はどれほど過激だったんですか?
私なんて最初出た深夜番組で、ずっと中指立てて「ファック!」って連呼しながら、番組内でヤンキーとガチ喧嘩してましたからね。
――そういう時代を経て、今の女芸人の立ち位置をどう見てますか?
冷遇されて辛い思いをしつつも、続けてきた先輩方がいるから、今の女芸人の枠があるのかなって思ってるし。だから、それを「古い」の一言で片づける奴は、法の許すギリギリまで詰めます(笑)。
――最近の“ハラスメント”という言葉の広がりについては?
昔は“ハラスメント”でも「セクハラ」しかなかったのに、最近は“ハラスメント”が多すぎて、訳わかんねぇじゃないっすか。数多のハラスメントの中にも面白い話に発展する場合もあるじゃないですか。それをいちいち誰がそんな神経質になってんの? 「何? お前の家の壁は真っ白なの? 一つの汚れも許さないの?」っていうのが多すぎるんっすよ。
――まちゃまちゃ節全開ですね(笑)。ほかに怒りを感じることは?
あとは、いつから「女優」は「俳優」って呼ばれるようになったの? 別に「女」に「優れる」で“女優”で良くないか? だから、そのうち女芸人って言葉もなくなっちまうのかなって思いますね。
――呼称もどんどん変化していってますもんね。
それと同じくして「AV女優」が「セクシー女優」って呼ばれるようになったじゃないっすか。でもなんでそこは「セクシー俳優」じゃないの? ここは何? 女を武器にしてるから女優っていうの? てか、そもそもAV女優で良くないか、って話っすよ。
――たしかに(笑)。
そもそも「AV男優」だって若手のうちは“汁男優”ってなかなか汚ねぇ感じで言われちゃってるんだから、男側だってもっと怒れよなって思いますけどね。
――こうした風潮全体について、改めてどう感じていますか?
誰が言い出したか分からないことに言うこと聞き過ぎてるんですよ。昔、新聞の苦情欄見るのが好きで、あれってわざわざ金出してたりするんですよね。今はSNSでタダで言えちゃうから面白くない。とにかく今の「コンプラ重視」の世の中が嫌いです。もし今の世の中だったら、芸人目指してないと思います。
――そんなまちゃまちゃさん。5月7日に50歳の誕生日を迎えられます。今後の抱負を教えてください。
まずは健康第一! もともとは声が出なくなったら地元でスナックやる予定だったんですが、まだ声も出るし、とにかく元気なまま走り続けたい。あと、50歳の誕生日に「独身披露宴」っていうイベントを開催します。人生で結婚披露宴をあきらめた女が、独身であることを披露するイベントですが、これからも「結婚してないから不幸」とか「女はこうあるべき」みたいな世の中のシケった価値観に対して、「はぁ⁉」って言い続けていきたいですね。
取材・文/木下未希 撮影/村上庄吾













