他のメーカーの工場はガス火力が大半だが、また値上げが…
ホルムズ海峡の封鎖によるタンカー輸送の停止により木原稔官房長官は「3月下旬以降、日本への原油輸入は大幅に減少する見込みだ」と16日の会見で述べていたが、その時にはすでにわさビーフは作られなくなっていたことになる。
Aさんは「製造に関するリスクはいろいろな面で準備していますが、今回の燃料のように海外の情勢が絡んで急に起きるような要因に対しては自助にも限界があり、今回は対応ができなかったということです」と話す。
こうした状況は他の菓子でも起きるのか。
スナック菓子メーカーでつくる日本スナック・シリアルフーズ協会の関係者が現況を説明する。
「スナック菓子の大手メーカーで工場の燃料に重油を使っているのはおそらく山芳の朝来工場だけで、ほかに灯油を使っているところもありますが大半は天然ガスを使っています。重油は火力のコントロールが難しく、新しい工場はガス火力が大半なんです。
今のところ天然ガスの供給は重油ほど切迫していないので、工場燃料の調達困難が原因で製造に支障が出そうだというメーカーは今のところほかには聞いていません」
今すぐ他のスナック菓子も商品棚から次々姿を消す状況ではないようだが、原油の供給減は当然菓子業界にも重くのしかかる。
「トラック燃料などの物流経費も包装紙も高くなると見込まれます。この先物価上昇が続けば、実質賃金が上がらない消費者がお菓子の値上げについてこれず、買ってもらえなくなるのではという不安はあります」と協会関係者は気をもむ。
わさビーフの生産ストップが報じられた17日、都内スーパーのスナック菓子コーナーでは、わさビーフの在庫だけが明らかに少なくなっていた。
山芳製菓のAさんによれば、次に重油がいつ工場に届くかはわからない。Aさんは「再開のめどはまだ立ちませんが、そうなればまたぜひ、わさビーフをご愛顧いただきたいです」と話している。
いつでもスーパーで買えた身近なものが姿を消したり手が届かない値段になったりする。戦争の陰がついに生活に差してきた。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班












