DH導入、7イニング制…変わりゆく野球に思うこと
――今年からバンテリンドーム ナゴヤに「ホームランウィング」が設置。球場が縮小化傾向にあります。
やったほうがいいよ。広い球場をつくったって、そこでホームランを打つ能力がある選手がいないんだから。やっぱり野球はホームラン。
俺が阪神にいたときは甲子園にラッキーゾーンがあったんだけど、王(貞治)さんと田淵(幸一)さんがホームラン争いしてると、田淵さんにホームラン王を取らせるために91メートルだったフェンスがさらに前にきてたからね(笑)。
――ホントですか⁉(笑)
後楽園なんて俺のときは85メートルくらいしかなかったから、マウンドに上がると後ろを見なかったよ。見ちゃうとすぐ目の前にフェンスがあって、投げるのが怖くなるから(笑)。
そんなところで投げるんだからピッチャーもゴロを打たせたりとか技術が必要になるよね。今のバッターは無駄な筋肉つけて振り回すから、ピッチャーとしては簡単。まぁ、そいつらのために球場が狭くなってるってことでしょ。
――変わりゆく野球でいうと、来年からセリーグでもDHが導入されます。
ますます三拍子揃った選手が少なくなっていくね。DHって本来は守れない、走れないけどでかいのを打てる選手のためのポジションだけど、今の日本にホームランバッターなんていない。守備してナンボみたいな選手がDHになるだけじゃないの。
――さらに高校野球では、“7イニング制”導入が議論され始めています。
論外だよ。(夏の甲子園を主催する)朝日新聞の暇なやつが言ってるだけ。もし実現しちゃったら、プロ野球の球団は高校生を指名しなくなるよ。9回を投げる体力がないし、自分たちでそういう選手を育てる能力がないんだから。
この前、マラソンの瀬古(利彦)さんと対談したときに、「マラソンを42.195キロから35キロにしますか?」って聞いたら「アホか」と返されたよ。それと同じことをしようとしてる。
野球をやったことないやつらが、わけのわからないことを言いだす。野球の本質を変えるんじゃなくて、10イニングでも20イニングでも投げられる投手を育てるべきだね。
――変わらぬエモやん節、ありがとうございました。開幕が待ち遠しいです!
取材・文・撮影/武松佑季














