相手を信じ、思いやることの大切さ

──同じ志を持つ3人ですが、お互いをどのような存在として捉えていますか?

織田 宋江は、ある決意をしてから5年経っても国を倒すことはできなかった。でも、その5年間、何もしなかったわけではなくて、必死に動き続けてきた中で出会えたのが晁蓋でした。彼と出会えなければ、50年経っても何も進まなかったと思います。

林冲とも以前から出会っていますが、彼はひとりで何十人も倒せる強さを持ち、命懸けで動く存在。それでも「国を変える」というスケールの大きな目標は、ひとりではどうにもならないわけで。晁蓋率いるチームとの出会いが、108人へとつながり、一気に流れが変わったと感じています。

反町 宋江とは「見ている目的が同じ」という点が大きいですね。やり方や価値観は違っても、根本にある相手を信じ、思いやることの大切さをわかっているし、それは時代が変わっても変わらないものだと思います。林冲に対しても同じですね。

反町隆史さん 撮影/石田壮一
反町隆史さん 撮影/石田壮一

亀梨 僕にとって宋江は、命を捧げられる存在です。劇中では細かく描かれていませんが、無条件で身を委ねられる人。現実でも、そんな存在にはなかなか出会えないですよね。 

──撮影前に準備したことはありますか?

亀梨 体づくりですね。乗馬や槍の稽古など、物理的な準備が多かったです。

織田 みんながそういう準備してるって聞いて、「俺、何もないの?」って(笑)。それで書道を少し教えてもらいました。

亀梨 代役なしでしたよね?

織田 それが若松組(笑)*。最初に自分の右手で書いたときに、「今回はやめたほうがいいんじゃないですか?」と言ったんだけど、「お前の字がいい」と。左手で書いた字は、さすがに使われなかったけど。

*若松節朗監督。これまで手がけた作品は映画『ホワイトアウト』(2000)、『沈まぬ太陽』(2009)、『空母いぶき』(2019)、『Fukushima 50』(2020)、『海の沈黙』(2024)など。

反町 僕は、中国の時代劇は衣装の腰位置が高いので、所作や姿勢を意識しました。

織田 日本より少し高い位置で帯を締めるんだよね。日本の時代劇は骨盤矯正かっていうぐらい低い位置で締めるから(笑)。ほかにも日本に比べると華やかだし、椅子もあれば靴も履く。似ているようでかなり異なる時代劇における文化の違いにも、ぜひ注目していただきたいです。