過渡期の業界をサバイブするには

──風俗業界については現在、どう捉えていますか。

風俗は今、過渡期だと思っています。女の子の脱ぐハードルが下がっている中でいろいろ価値観が変わっている気がします。

先ほど話したようにTikTokではキャバクラや風俗の子のアカウントが乱立しています。私は1年前にインスタグラムやTikTokに運用代行を入れたんですが、アダルトではまだ誰もやっていない時代だったんです。周りには勧めたんですが、誰もやらなかった。でも今はめちゃくちゃ使っている人が多い。みんな月40万〜50万円を払っているけれど、先行者利益が大きいので、効果は年々薄くなってしまうように感じますね。

今やるなら、YouTubeだと思っています。まだまだ参入障壁が高い分、ライバルが少ないんですよ。逆に1周回ってインスタの100万再生を出すより、YouTubeの1万再生の方がコンバージョンがいい。YouTubeで100万再生は取らなくていいから、1000人でもファンを作る方がいいと考えています。

いま力を入れている動画は、るるたんが風俗の女の子たちと飲みにいくというシリーズです。それも先ほど言った女の子を知ってもらいたいという思いから、そのために箱を強くすればいいと思ったんです。

私はずっと中単価商売をやってきたので太客はいないですけど、ファンはDD(誰でも大好き)だし、ちょっとはお金を払いますという人が超多いんです。なので私が紹介した子にめちゃくちゃ数字が流れる。だから一人をプロデュースするのではなく、箱を強くしたい。

それにこれをやっていいのは、嫉妬がなくなった人だけだと思っています。私はもうやりたいことがほぼないので、快くいろんな仕事を女の子に振ってあげられるんですよ。

YouTubeやTikTokをはじめ多くの動画シリーズを展開している
YouTubeやTikTokをはじめ多くの動画シリーズを展開している
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──過去のインタビューでは「ずっと死にたいと思っている」と語っています。今もその思いは変わりませんか。

私の目標は働き出したときも今も「死ぬときに私の人生は悪くなかったな」と思うことなんです。みんな不正解を重ねる中で、自分の正解を見つけて死ぬ。それが人生だと解釈していて。

私自身、自分の正解を見つけたいし、私に関わる人にも正解を見つけてもらいたい。エゴもあります。こんな自分でも人生で一人でも幸せにできたら、その人にとって私は価値があるんじゃないかなって。

今もめっちゃ生きたいとは思っていません。別に明日死んでも後悔はない。ただ「明日死にたい」から「明日死ねる」に変わりましたね。いつでも死ねるんだから、もう少し頑張ってみようって。死をそれほど重くは、今は捉えていないかもしれません。

生きる目的もいっぱい探しています。家族のため、仕事のため、明日ラーメンを食べたいため、かもしれない。目的はいっぱいあって困ることはないですし、それは増やしたい。そのために風俗の女の子のために何かしたいというのはあります。

男性向けは2025年に天井を見たと思っているし、やりきりました。なので、2026年は女の子のために動きたいです。それも自己満足ですけどね。

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取材・文/徳重龍徳 撮影/杉山慶伍