誹謗中傷の嵐…事務所には人糞も
――当時は、誹謗中傷という言葉もまだ浸透しておらず、坂本さんはバッシングの嵐で大変だったとうかがいました。
もう、すごかったよ。道で撮影をしていたら、加勢さんの女性ファンらしき人から、中身が入ったままのコカ・コーラを思い切り投げつけられたり。あとは、事務所に無言電話や、電話に出た瞬間に「バーカ!」と言われてガチャ切りされるいたずら電話も多かったかな。
一番驚いたのは、事務所の玄関前に人糞がまき散らされていたこと。その時はみんなで笑って、のちにマネージャーが片付けてくれたけど、今思うととんでもないひどいことをされてたなぁ。
――数々の嫌がらせがあったのですね。その後、本家である加勢大周さん側に名前の所有権が認められ、現在の「坂本一生」に改名されましたね。
1993年7月7日にデビューして、その20日後に改名したから、しばらくの間テレビの番組欄には「新加勢大周改め坂本一生」って掲載されていたんだよね。
だから、「お前の名前が長いから、俺の名前が載らないじゃないか!」って、番組で共演する芸人さんに怒られたこともあったな。周りの芸人さんから「お前はいいよな、1日で全国に名前覚えてもらえて」って、白い目で見られたりね。
そりゃそうだよね、みんな名前を売ることに必死なのに、僕はあの記者会見で一夜にして名前が知れ渡ったわけだから。あんなの前代未聞だったから。「新・○○」って言葉が流行語大賞にも選ばれたりもしたしね。
―― 改名騒動の他にも、1997年に突然週刊誌でヌードを披露され、話題となりました。
あれは、本当にアッタマ来た!
あの日は、水着写真を撮るからって言われて撮影に呼ばれたんだよ。最初は普通に水着姿で撮影していたのに、マネージャーがいなくなって、いつの間にかカメラマンと2人きりにされちゃって。
そしたら、「大事なところは見えないように撮影するから…。下、脱いでみようか」と言われて脱がされてさ。そうして撮られたものが、何も知らされないまま「男のヌード宣言!」なんて週刊誌に袋とじにして出されちゃった。
――まさか、そんな騙し討ちのような形で撮影が行われていたとは…。
そうそう。あとで聞いたら、誰でも脱がすと有名なヘアヌードプロデューサーからの撮影依頼だったみたい。ヌード写真のギャラ?写真撮影だけだから、たぶん3万円くらいじゃないかな。今思い出したら、また腹立ってきた!!(怒)。
―― その2年後には、芸能界から姿を消し、中古車販売店でアルバイトをされていると報道されましたね。
あの時は芸能の仕事で食べていくのが厳しくなって、知り合いの社長から面倒をみてもらう形で働き始めたんだよね。今と違って、当時は芸能人がアルバイトをするなんて異例だったからか、まるで落ちぶれたかのように報道されちゃった。













