“洗脳グラドル”とよばれて

――当時はネット黎明期、ぶっ飛んだ投稿でたびたび話題となった小阪さんのブログも、実は“姉さん”が小阪さんになりすまして投稿したとは驚きました。

あの頃はネットリテラシーと呼べるようなものがほぼない状況で、どんなにひどいことを書いてもアカウントがバンされることはないですし、ブログのコメント欄は荒れ放題。

誹謗中傷は1万件を超えて、最終的にはサーバーがダウンして自分でもブログにアクセスできない状態でした。あのときは“とんでもないことをやってしまった“”地獄に落ちたな”って思いました。

世間からは“洗脳グラドル”といわれ、周りにいた人たちも全員離れていってしまい、本気で自死も考えるほどでした。

当時、ぶっ飛んだ投稿でたびたび話題となっていた小阪さんのブログだが、実は“姉さん”がなりすまして投稿することもあったという
当時、ぶっ飛んだ投稿でたびたび話題となっていた小阪さんのブログだが、実は“姉さん”がなりすまして投稿することもあったという

――激太り時代の写真は今でもまだネット上に落ちていますが、洗脳が解けた今、あらためて目にすると、どのようなお気持ちになりますか。

今でもまだつらいです。胸をえぐられますし、見るたびに傷ついてしまう。でも、そんな状態のまま生きていくのは、自分があまりにもかわいそう、とも思えたり…。本当にいろんな感情が湧き上がってきます。

でも、その姿を見て「この体験こそが私!」と胸を張れるような人生を歩みたいと、この15年間ずっと自分と戦ってきました。後悔をそのままにしない人生にするためには、自分が自分を救う覚悟を決めなくてはいけないので。

あの人の姿をたまたまテレビで見てしまったことで、その覚悟が余計に強くなったという部分はあると思います。

――本を出版してから、周囲の反応はいかがでしたか。

「小阪さんが、実はこんな人だなんて思いませんでした」とか、「こんなに大変だったんだね」「頑張って乗り越えられたんですね」など、様々な感想をいただけて感謝しています。
「生きててくれて本当よかったです」と言っていただけたのも、嬉しかったです。

でも、書いている間はもう一回、絶望のどん底に落ちそうになったんです。忘れたいことをわざわざ思い出すって、自分を苦しめる作業ですから。

せっかく神様は“忘れる”という能力を人間にくれたのに、また引っ張り出してあの時の苦しみに戻るのは……。書き始めた時に覚悟はしていたけど、想像以上に辛かったですね。