スーパーマーケットの敷地内で高3の男子生徒を暴行して……
市内の中学校へ入学すると同時にBさんの子どもへのいじめはなくなった。福地容疑者は小学校から続けてきた剣道に中学校でも取り組み、剣道部に入部。1年生ながら市内大会の中学生男子の部で優勝している。
中学校当時の様子を保護者Cが語る。
「剣道はとても強かった印象です。ただ、素行が悪いことから『あ、あのヤンチャな子ね』と保護者の間では有名でした。昔の金髪ヤンキーといった印象ではなく、眉毛を細くしたり、学校の制服をダルっとした感じで着るなど、今どきのグレ具合という感じです。暴力事件とかは当時は起こさず、ただの落ち着きのない問題児だったと聞いています」
ところが、彼の人生は高校進学と同時に大きく変わる。
「いつからかは分かりませんが、不良少年らと本格的に交友関係を持ち始めたのです。中学を卒業後、水戸市にある農業高校へ進学、でもすぐに中退したと聞きました。この当時から深夜徘徊のほか、飲酒は当たり前。軽い暴走行為も行なっていました。周りからは『ヒロトだもんな』と言われており、あきれられていた様子でした。その後にあんな事件を起こしてしまったのです」
保護者Cの言うように、2015年6月、福地容疑者は当時高校3年の男子生徒に暴行を加えて死亡させたとして傷害致死の疑いで逮捕されることになる。
社会部記者が語る。
「2015年6月28日の未明、常陸太田市のスーパーマーケットの敷地内に高校3年生の男子生徒が呼び出され、少年数人に暴行されて死亡する事件が起きました。傷害致死の疑いで少年4人が逮捕され、福地容疑者は保護処分として処理されるのではなく、成人と同じ扱いでかつ裁判員裁判で裁かれることになるほど、ことが大きい事件でした。
公判で検察側が証拠提出した男性生徒の父の証言には、『病院に駆け付けると、別人のように顔が腫れ上がっていました』とつづられており、顔面を何度も殴る蹴るなどしたとされています」
そして2016年2月、水戸地裁で懲役3年以上5年以下(求刑懲役4年以上6年以下)の不定期刑を言い渡され、福地容疑者は少年刑務所へ送られることになった。













