勢いづく高市陣営、いっぽう小泉氏は「極めて遺憾です」
『週刊文春』が“ステマ”問題に続いて報じたのは、“勝手に離党”問題だった。
「文春オンライン」は、昨年の衆院選で神奈川9区から出馬し、落選した中山展宏前衆院議員(57)に紐付けられていた826人の党員が、今年6月に意向確認のないまま離党手続きが行なわれ、総裁選の投票用紙が届いていなかった問題について報じた。
中山氏本人が、前回総裁選で高市早苗前経済安保相(64)を支持したと証言していることから、「大量の高市派党員が勝手に離党させられていた」と報道した。
中山氏は、議員秘書などを経て、2012年の衆院選に神奈川9区から出馬し、初当選。甘利明元幹事長に近く、麻生派に所属した。衆院議員を4期つとめたが、小選挙区では立憲民主党の笠浩史国対委員長に負け続け、いずれも比例復活での当選だった。昨年の衆院選で落選後は、それまで務めていた支部長に選任されていなかった。
総裁選の大本命といわれる小泉進次郎農相(44)の地元・神奈川で浮上した問題で勢いづいているのは、ライバル候補の高市氏の陣営である。
“高市側近”として知られる山田宏参院議員(67)は自身のXに「ステマ事案も民主主義を揺るがす行為で倫理的にも完全にアウトだが、この問題は『党費を納入している826人もの党員を本人の同意なく(意図的に?)除籍した』という点で、政治的にも法的にもアウトだろう。自らは知らなかったとしても、小泉進次郎氏は自民党神奈川県連会長としての責任を免れることはできないのではないか」と投稿した。
いっぽうの小泉氏は自身のXで、「2025年9月30日夜に配信された週刊文春オンラインの記事は、事実に反する内容を印象付けるもので、自民党総裁選に不当な影響を与えかねない記事であり極めて遺憾です。(中略)当該記事は、あたかも、総裁選挙が行われることを前提として、自らに有利になるように私や私の関係者が何らかの動きをしたかのように印象づける内容となっており、著しく事実に反します」などと主張した。
果たして、総裁選への影響はいかほどなのか――。