「ギリギリ両津先生の巻」(ジャンプ・コミックス199巻収録)
今回は、両さんが『こち亀』40年の歴史のうちで、主に「ヤバいこと、失敗談」を「その話が収録されているコミックスの巻数やページ数を挙げながら」語っていくお話をお届けする。
登場人物が単純に「こんなことがありました」と回想するのではなく、その出来事が載っているコミックスを紹介するのは、もちろんそのお話を読めるようにするためでもあるだろうが、同時に「『こち亀』が漫画である」ことを前提としたメタ描写になっている。「作中人物が作品を語る」「ストーリーに突っ込む」……ギャグ漫画においてはしばしば見かける表現ではあるが、全編を通してというのはやはり珍しい。
また、各コマの形状やセリフの位置がある程度統一されているため、新人警官たちと一緒に壇上の両さんの話を聞いているような感覚がある。これもまたメタ表現の一種といっても良いかもしれない。
それでは、本作で挙げられている不祥事のうち、作中でエピソードタイトルが記されていないものを挙げておこう。機会があれば、ぜひ読んでみてほしい。
1巻:拳銃発砲「始末書の両さんの巻」ほか
39巻:葛飾署を爆破「魔の給料日の巻」
61巻:部長が両さんの給料を隠匿?「両さんの自己管理(セルフコントロール)!?の巻」
61巻:警視庁を爆破「お手柄!?不発弾!の巻」
111巻:部長がホテル街で新人婦警を連れ回す「部長と早矢 熱愛発覚!?の巻」
122巻:部長が麗子にチューを強要「アロハな生き方教えます!の巻」
169巻:警視総監を池に投げる「下克上ずもうの巻」
169巻:日本経済を麻痺させる「日本全国花見休日の巻」
それでは次のページから、両さんが赤裸々に語る『こち亀』内不祥事の数々をお楽しみください!!