体力勝負の大工現場とは?
──お給料面や休日の過ごし方について教えてください。
スタート時の給与は、いわゆる“一般的な初任給”くらいでした。でも、ポジションや習得した技術に応じて、少しずつ昇給していく仕組みになっているので、やりがいにもつながっています。いまはまず、年収500万円を目標にしています!
お休みの日は、美容にハマっています! 最近はネイルやマツパ(まつ毛パーマ)に月1ペースで通っていて、それがちょっとした楽しみですね。夏の現場はとにかく暑くて、メイクをしてもすぐに汗で落ちちゃうんです。だから日焼け止めだけはしっかり塗って、あとはほぼすっぴんで現場に出ています(笑)。
でも、自分が見えるところだけでもキレイにしておくと、気分が上がるんです。それが自分なりのモチベーションになっています。
――現在は、どんな作業を担当しているのでしょうか?
設計図をもとに木材を加工したり、壁や床をつくったりと、基本的にはいろいろな先輩大工に付いて、一通りの作業を学んでいます。
最近は断熱材を壁に入れる作業をしているんですが、ガラス繊維が飛んできて顔がチクチク痛いんです(笑)。しかも断熱材は熱を閉じ込めるので、作業中はサウナ状態。夏の現場は本当に過酷ですね。
最初の頃は汗だくでヘトヘトでしたが、少しずつ体も慣れて、最近は耐性がついてきました。
とはいえ、足場の上り下りや狭い場所での作業、梁や土台の施工などは今でも大変です。腰にもくるので、「これは男性でもしんどいんじゃないかな」と思うくらい。
でも、「造作系」の作業は特に好きです。窓枠をぴたっとはめるような細かい工程が得意で、一発で決まったときは本当に気持ちいいですね。
――いま、建設業界全体で人手不足が大きな課題になっています。現場でも実感することはありますか?
はい、とても感じます。今年の1月頃には若手が5人いたんですが、いまでは5人全員が辞めてしまったんです。女性の場合は結婚を機に退職された方もいましたが、多くの場合は「大工の仕事は想像以上に大変だ」と感じたり、会社との方向性が合わなかったりして、1ヶ月も続かず辞めてしまったケースもありました。
最近では「現場があっても大工が足りない」という声を多く耳にしますし、大工職人が減ってきているのは肌で感じています。