「江戸っ子すし講座の巻」ジャンプ・コミックス第47巻収録)

今回は、両さんが中川と麗子を連れて入った寿司店の大将と、意地の張り合い、嫌味の応酬を繰り広げるお話をお届けする。

本作で両さんとバトルを展開する店の主は、いかにも江戸前の職人らしい頑固さと喧嘩っ早さを兼ね備えている。要するに、両さんに似た性格の持ち主なのだ。似たもの同士の果てなき争いの結末は果たして……。

なおこの両者、「寿司ロボ・にぎっ太くん!の巻」(ジャンプ・コミックス第84巻収録)で因縁の再会を果たす。このお話は8月24日からお届けしていくので、こちらもお楽しみに!

「寿司ロボ・にぎっ太くん!の巻」より。バトル再び!!
「寿司ロボ・にぎっ太くん!の巻」より。バトル再び!!

ちなみに、江戸時代後期から寿司は江戸っ子に人気の食べ物のひとつだった。

江戸はもともと独身労働者が全国から集って形成された都市だったため、その歴史の中期以降には外食産業が大いに栄えた。そして、優れた漁場である江戸湾(現・東京湾)や多摩川、大川(現・隅田川)を持っていたため、魚介を使ったファストフードである寿司や鰻、天麩羅が大流行したのだ。

なおそれらは主に辻売りや簡単な屋台で商われており、店舗を構えての提供はごく一部だったという。

当時の寿司は、一貫が大きなおにぎりくらいあり、数貫食べれば満腹に。また、冷蔵の手段がなかったため、「煮る」、酢や塩で「〆る」、タレに漬け込むなどの加工が施されたネタが多かった。それらの手間をかけられたネタは、現代でも江戸前寿司の伝統的な「仕事」として残っている。

それでは次のページから、寿司店で繰り広げられる江戸前バトルをお楽しみください!!