「名門高校を2度留年し中退、通信高から茨城大学へ」

塩原容疑者は笠間市内のJAで16年間勤務していたといい、当時の上司が取材に重い口を開いた。

「2006年の4月から新卒入社、2022年12月に自己都合で退職しています。職場では頭がいいことで知られていて、中学、高校と名門と呼ばれる進学校に進んだもの高校は2回留年した後に中退、その後通信制高校に通った後、茨城大学に進んで5年間で卒業したそうです」

勤務態度は真面目で無断欠勤なども職員同士のトラブルも聞いたことがありませんが、本人はコミュニケーションを取るのは上手ではなかった印象はあります。とにかくおとなしい男性で、お酒も飲まないし、バーベキューなどの社内イベントにも顔を出すほうではありませんでしたね。

仕事の評価は高いわけでも低いわけでもなく、可もなく不可もなくという感じ。生真面目な性格を反映してか糊の効いたシャツに手入れされたスーツをきっちり着こなし、言葉遣いも丁寧な職員でした。

ですから今回の事件には驚いています。普段は眼鏡をかけていて、身長は170センチないぐらいの小柄で細身でした」

移送される塩原容疑者(撮影/集英社オンライン)
移送される塩原容疑者(撮影/集英社オンライン)

署長や県警本部の課長を務めたほどの警察幹部だった父と、折り合いの悪かった母。職場では決して荒々しい態度を見せなかった気弱な元“優等生“を凶行に駆り立てたのは何だったのか。

県警によると、塩原容疑者は約10年前に「誰かにつきまとわれている」「誹謗中傷されている」などと警察に相談しており、事件後は「私を止めに来た人を切り付けた」などと供述しているという。県警の捜査に注目が集まる。

現場となったオフィス街(撮影/集英社オンライン)
現場となったオフィス街(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班