「仕事は美容系」「職場は渋谷」…細かな設定があったマニュアルの存在
「今回の逮捕された3人はあくまでグループの一部で、任意同行では他にも複数の仲間が呼ばれているようです。グループ内にはそれぞれ“係”がいて、アプリを使い男性とやりとりをする役、その男性と直接会いに行くサクラ(ぼったくりグループ内では相手役の女性のことをこうよぶ)などがあった」(社会部記者)
客を探すために、障がい者向けのマッチングアプリも使った極めて“悪質性が高い”今回のぼったくりグループ。その関係者のA氏は「障がい者アプリの他にもマッチングアプリを8個から11個ほど使用していた」と内情を語る。
「まずは大手を含む複数のマッチングアプリにアポ役とよばれる“打ち子”がアプリ登録をすることから始まります。男性がアポ取りをする場合は女性として登録しなければいけないので、女性の身分証を用意する。そのアプリを使ってまずは男性とマッチングするんです」
アポ役には女性のフリをして連絡を取るための“マニュアル”が存在した。プロフィールには「家は実家または女友達とルームシェア」「仕事は美容系」などあらかじめ細かな設定があったという。
「他にも『アプリで人と会うのは初めて』という設定や、渋谷のバーに誘導しやすいように『職場は渋谷』など仕事先も決まっていました。好きな食べ物や、ハマっているモノは実際に出動する女性から聞き取って打ちこみます。
アプリ内の客とのやりとりはマッチングしてから3日~4日、10~15ラリー程度でLINEに移行するように持ちかける。アプリによっては『LINEおしえて』と書くと規約違反になるので『平仮名で“らいん”とうつように』ともマニュアルには書かれていました。
また、マニュアルにはターゲット層も書かれており、容姿としては『低身長で眼鏡などをかけている気の弱そうな男性を狙うと良い』と。これらの男性はアプリで女性と会った経験が少ない可能性が高い。また職業については公務員やエンジニア、介護士、保育士などは『積極的に誘うように』と書かれていた。逆にお金に強い税理士、弁護士などは『避けるように』とも…」