旅を終えた2人の関係「付き合ってはいないけれど……」
――旅の間、何かトラブルは起きましたか?
コージ 古い車なので、雨漏りしたり、故障して路上で動かなくなってレッカーされることは何度かありましたね。
さあや 一番ピンチだったのは、火事になりかけたときだよね。運転席の上に、スクールバスとして走っていたときの配線が収納されている場所があって、そこが運転中にショートして発火してしまったんです。火が出た瞬間は、本当にパニックになりました。
コージ 僕の頭の上で火が出ていたのに、運転中だったから全然気づかなくて。さあやに言われて、ようやく気づきました。「あのとき、さあやがいなかったら、僕は死んでいたかもしれない」と本気で思いましたね。
幸いにも車は普通に動いたので、すぐに安全な場所に停めて、給水タンクの水をかけて消火しました。あのときは、本当に怖かったです。
さあやさん 車内に煙が充満してしまったので、すぐに窓を開けました。発火に気づいたときは、「死にたくない」という一心で、逃げ出したくなりましたね。爆発しなくて本当によかったです。
――500日間の旅を終えて、2人の関係は変わりましたか?
さあや これまでも、これからも、変わらず、ずっと友だちです。そもそも私、人のことをあまり好きにならないんですよ。男性に対してときめくことが全然なくて……。
コージ 僕は、ずっとさあやのことが一人の女性として好きですけどね。旅を終えてからは離れて暮らしているんですけど、今でもめちゃくちゃ仲がよくて、毎日LINEや電話で連絡を取り合っています。付き合ってはいないけれど、僕は恋人のように接していますね。
――最後に、今後やってみたいことについて、それぞれ教えてください。
さあや 将来的に、ときめく人に出会えたら結婚したいです。結婚には夢を抱いているので、まだあきらめていません。
コージ 僕は、さあやと出会う前に別の女性と結婚したことがあって、子どもも3人いるんです。長男がスクールバスでの旅に興味を持っているみたいなので、今度は息子と一緒に、日本全国を一周してみたいですね。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班