「これぞ模型道の巻」(ジャンプ・コミックス53巻収録)

今回は、両さんが大原部長に代わって帆船模型の組み立てをするお話をお届けする。

帆船模型とは、その名の通り帆船……帆(ほ)に風を受けて推進力とする船の模型を指す。主な部品が木製であることなどから、比較的難易度の高い趣味だといえるだろう。

特に外国製のキットは、パーツを組み立てるだけでハイ完成! とはいかないものが多いようだ。切ったり削ったり、あるいは盛ったりしてパーツの不具合や合いを調整したりする必要がある。

だがその一方で、精密さにこだわらず自分流の解釈でアバウトに作るのも決していけないことではないのだ。考え方によっては、自由度の高い模型のジャンルだといえる。

ところで大原部長は、旅行の幹事代行からゲームの解析に至るまで、実にさまざまな頼みごとを両さんにしている。それだけならよいのだが、ときには本作と同様に、両さんの努力の成果を自分の手柄にしてしまうこともあるので要注意だ。

本作と同じく模型作りにまつわるお話「建立!五重の塔の巻」(ジャンプ・コミックス86巻収録)では、法隆寺の五重塔の木製模型組み立てを安請け合いして両さんに丸投げしていた。もっとも両さんに足下を見られて、あれこれとタカられていたが……。

「建立!五重の塔の巻」)より。ツール購入費はもちろん作業期間中の飲食費も無心され、あげくに肩もみまでやらされるはめに!
「建立!五重の塔の巻」)より。ツール購入費はもちろん作業期間中の飲食費も無心され、あげくに肩もみまでやらされるはめに!

それでは次のページから、帆船模型作りをめぐる両さんと部長の下克上騒動をお楽しみください!!