ワゴン車からウジ虫がわいた
巨額の賠償請求が事件の直接の引き金になったかどうかはまだ分かっていないが、影響は小さくないだろう。事件はどのように起こされたのか。
逮捕された3人は、ワゴン車を使用し藤枝市内の山中に遺体を遺棄したとみられている。
遺体は電動ノコギリのようなもので切断されたうえ、激しく焼かれた可能性があるなど、凄惨を極める状況だった。
捜査が大きく動いたのは、10月初旬にあった警察に寄せられた1本の通報だ。
「車内清掃を頼まれた車からウジ虫がわいている」
静岡県中部地区にあるカー用品店の関係者からの電話だった。ワゴン車の清掃を依頼された店が車を確認したところ、ウジ虫がわいており、不審に思って警察に通報したという。
警察は10月3日までにこのワゴン車を押収し、調べたところ、搭載されたカーナビのGPSに藤枝市の山中を転々としていた記録が残されていた。
この車は仁藤さんが日常的に使用していたものだったが、名義人は鈴木容疑者。さらに、カー用品店に清掃を依頼したのは、ともに逮捕された19歳のアルバイトの女だった。
19歳の女は清掃を依頼した店に対して「釣りをしたときのもので魚の血が付いた」「魚が腐った」などと説明をしていたという。