利用者のほとんどは女性
講師である、生井氏は神奈川県横浜市出身の41歳。日本大学経済学部を卒業後、専門学校で柔道整復師の資格を取得した。
19歳からキックボクシングをはじめ、2008年に新人王獲得。元J-NETWORKライト級日本ランキング1位にもなった。
リングネームは「生井・パナスティック・英樹」。子どもが産まれたことを機に引退し、23歳からキックボクシングの指導と同時に接骨院に6年半勤務した。
その時の同僚男性とともに、2017年4月に独立し、世田谷区豪徳寺に「接骨院Palledo(https://palledo.shopinfo.jp/)」を開院する。
2021年にはキックボクシングジム「PEACE PACE(https://peacepace.net/)」を開設。柔道整復師として施術を行いながら、シニアにキックボクシングを指導している。
生井氏に、なぜキックボクシング教室を始めたのか聞いた。
「最初は自分のプロフィールに、キックボクシングも教えていることを書いていただけなんです。教室をやる気はなかった。だけど、だんだんと申し込む人が増えて、今では通っているシニアの方は、30人になります。
昔は、キックボクシングというと、男性がやるものでしたよね。それがブームになって、女性もやるようになった。知られることで、今度は高齢者の間でもブームになるんじゃないかと思い、SNSで発信しています」
ジムの利用者は女性利用者が多いという。それはなぜなのか。
「先生が男(生井氏)であるというのは、大きいと思います。男性は、僕みたいな若造に、頭を下げて習うことに抵抗がありますよね。だけど、その分、それを超えて来てくれた方には、敬意を持って接しますし、大切にします」
介護の世界でも、介護拒否が多いのは男性だ。男性は、新しいことを始めるハードルが、プライドの問題で高そうだ。