SNSで広がるルッキズムへの思いも「他人と違うからこその良さが絶対にあるはず」
──HARAさんの場合、メイクのおかげで以前抱えていたコンプレックスにも変化がありましたか?
もう全然違いますね! 今では「どの顔もいいよね」って思えるようになりました。みんなそれぞれ、顔に絶対にいいところがあって、その魅力をメイクでさらに引き出すことが楽しいんです。もちろん自分の顔を見たときにも、昔のようにマイナスな気持ちにはならなくなりましたね。
──近年、「見た目を揶揄するのはよくない」という風潮が広まっている一方、足もとではむしろルッキズムが加速している印象もあります。
本当におっしゃるとおりです。もっとメイクを楽しんで、少しでも前向きに「メイクで変われるかも」というマインドを持ってもらいたいというのが、私たちの事務所全体の思いでもあります。だからこそ、そのメッセージを伝えるために、楽しいリズムに合わせたビフォーアフターの動画を発信しているんです。
私は、「人と比べる」のではなく「自分の良さを見つけてあげる」ことが一番大切だと思っています。「○○ちゃんと比べて私は…」ではなく、むしろ他人と違うからこその良さが絶対にあるはずです。“SNSで映える顔”というのもありますが、たとえSNS映えしなくても、街でふと見かけてハッとさせられるような魅力的な方はたくさんいますよね。
「自分の唇、よく見たらすごく綺麗かも」「眉毛はすごく綺麗に生えているかも」「目の形はすごくいいのかも」など、皆さんにも絶対にあるので、人と自分を比べるのではなく、そうした魅力を引き出してあげることが大切で、それを実現するのがメイクなんです。だから私は、人と比べるのではなく、自分の良さをどう見せていくかを考えている人を、本当に尊敬しています。
──最後に、今後目指す像があれば教えてください。
やっぱりヘアメイクアップアーティストとして有名になりたいと思っています。メイクの技術でもっともっと有名になるのが、一番の目標です!
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班