公明・石井代表落選で進退も
石破内閣の現役閣僚の小選挙区での敗北も相次いだ。いずれも前職の埼玉5区、牧原秀樹法相(53)と鹿児島3区、小里泰弘農相(66)、愛知8区の伊藤忠彦復興相(60)が選挙区で敗れた。
このうち、伊藤復興相は比例復活したが、牧原法相と小里農相は比例でも復活できず落選。現職閣僚の落選は2016年の参院選以来となる。
また、自民党の裏金問題は、連立政権を組む公明党にも大きな打撃となった。比例北関東から埼玉14区に転出し、初めて小選挙区での戦いに挑んだ石井啓一代表(66)がまさかの落選。
公明党は候補を擁立した11の小選挙区で、いずれも比例代表との重複立候補をしておらず、比例復活はない。石井氏は9月に代表に就任したばかりだが、この落選により、党運営体制の抜本的な立て直しを迫られることになる。
今回の選挙で、自民は公示前の247議席から56減の191議席、自公で計215議席となり、目標としていた過半数の233議席をも下回ることになった。
選挙戦を戦った自民党の議員が言う。
「今回の選挙は逆風からはじまり、非公認候補への2000万円問題発覚で『突風』になった。あれでジ・エンドだよ。森山幹事長は続投の意向を示したというが、あの人が推し進めた早期解散戦略も含めて、普通に考えたら責任は免れないだろう。自民執行部も、連立の枠組みも、明日からガラガラポンだ」
取材・文/集英社オンラインニュース班