2024年の高校野球はどうなる? 3日間限定で朝・夕の二部制に

これまで数々のドラマを生み出してきた高校野球だが、一方で、近年の酷暑により選手が熱中症を訴えるという問題もあった。その対策の一環として、2024年の大会は朝と夕方に分けて試合を行う二部制を開幕から3日間限定で導入することが決定した。

では、二部制の導入までにはどのような経緯があったのか。導入を決めた日本高校野球連盟 事務局長の井本亘さんにも話を聞いた。

「従来から熱中症対策として、医師と理学療法士によるサポート、ミネラルウォーターやスポーツドリンク、氷など飲料の準備を実施してきましたが、さらなる熱中症対策として、2023年から『クーリングタイム』を設けました。

ですが暑さは増すばかりなので、これに加え、2024年は一部の日程(1日3試合日の3日間)で、暑い時間帯を極力避けるために二部制を導入。準決勝、決勝の試合開始時間も早めることにしました」

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昨今、コロナ禍や酷暑など未曾有の事態に多く見舞われている。それを踏まえて井本さんは、今後の高校野球の運営について次のように語る。

「試合をした代表校や学校応援団への影響、観客の入れ替えに関する安全性、大会運営スタッフへの影響など大会後にさまざまな角度から検証して、とにかく安全に試合が進められるよう、2025年以降はどういった形がいいのかを引き続き模索していきたいと考えています」

いつも日本の夏を盛り上げてくれる高校野球と阪神甲子園球場。これからも110年、120年と長きにわたり、私たちに勇気と希望を与える存在として輝き続けてほしい。

取材・文/西脇章太(にげば企画)  サムネイル/Shutterstock