猛暑で動物にも異変が
7月初旬の日本列島を連日の猛暑が襲っている。七夕の7日には静岡県静岡市で今季国内初の気温40度と、日本気象協会が定める「酷暑日」を記録。
翌8日も和歌山県新宮市で39.6度、東京府中市で39.2度とそれぞれ観測史上最高を更新し、梅雨明け宣言が出ていない地域も多い中、早くも厳しい夏を予感させている。
8日には日本救急医学会がオンラインで緊急記者会見を開き、まだ体が暑さに慣れきっていない時期であることから、「暑い時間帯の不要不急の外出は避けてほしい」と注意喚起。近年、日本の夏は「災害級の暑さ」といわれることが多いが、会見では「すでに災害を超えた状況」との警鐘を鳴らしている。
SNSでも暑さに関する話題が頻繁にトレンド入りしているが、まいっているのは人間だけではない。連日の猛暑に、動物園のかわいい動物たちも大変な日々を送っているのだ。
この様子をXにアップしたのは、はむ公さん(@hamungo007080)。はむ公さんは7月6日に東京・上野動物園へ来園。この日の東京は晴れのち一時的に大雨、最高気温は34.4度だったが、撮影された動物たちは一様に暑さにダウンしてしまっている。
クマは岩場に大の字でへたり込み、はむ公さんはその様子を「豪邸にあるじゅうたんかな?」と例えている。別のクマも溶けたように横たわり、レッサーパンダもアスレチックにへばりつくなど、みな「ぐったり」という表現が的確な姿だ。
バクも脚をたたんでペタリと這いつくばってしまい、心なしか表情にも生気がないように見える。サル山のニホンザルも日陰を避暑地にしており、園内を巡回する来園者よりも元気がないといえるだろう。
特につらさを感じさせるのがホッキョクグマだ。名前の通り、本来ホッキョクグマは北極圏を中心に生息していて、暑さとは無縁の生態系といえる。動物園で本来と正反対の環境で過ごすのは、同情にすら値するかもしれない。
はむ公さんが収めたホッキョクグマも、来園者に背を向け、空調の効いた屋内に帰りたそうにしている。夏に慣れている人間ですらまいってしまうのだから、寒冷地から来たホッキョクグマがつらさを感じるのは無理もないだろう。