「入学式にリーゼントで来た暴走族と交際」
――高校卒業後は何をしていましたか?
夢もなかったし、お父さんが働く美容室でテキトーに働こうと思って、美容の専門学校に行きました。学校生活って、いわば社会人になるための練習じゃないですか。登校時間が決められていて、拘束時間がある、それができなくて、入って3週間で辞めちゃいました。
でも専門学校では、ヤンキーのオトコと出会えました。私は港区育ちの箱入り娘なんで、ヤンキーとか暴走族がいるのはフィクションの世界だけだと思っていたんですよ。
そこで下品な田舎のアングラ・ストリート文化みたいなのを知りました。私にとっては、そういったことがかっこよくて新鮮で。その専門学校で知り合った暴走族の男性と付き合いました。
彼は入学式にリーゼットで、囚人服みたいな服を着て、ビジュアル系メイクで出席していました。超ダサいタトゥーを入れていたんですけど、めっちゃイケメンだったんですよ。
――専門学校を辞めてから、どう過ごされたんですか?
その彼氏にどっぷりハマっちゃいました。ニードルで同じところにピアスを開けられたり、「悪いことするのがかっこいい」みたいに思い始めちゃって。 その彼と、とりあえずバイトして生きてこう、というふうになっちゃったんですよ。
――アイドルになったきっかけは?
その彼に「楽に儲かる仕事がある」と、エキストラのバイトを勧められたんです。「映画とかドラマとかの撮影で、道を歩くだけで5000円とかもらえる」と言われて、「めっちゃいいじゃん」と思って行った先が、たまたま芸能事務所で。その面接に、アイドルのプロデューサーがいたんです。
そのプロデューサーに「アイドルやっちゃいなよ!」と言われて、「以前お父さんにも勧められたし、なんか運命みたいなのがあんのかな」って思って、 ネットで「地下アイドル」で検索したら、最初に出てきたグループがあって。
「最初に出てくるなら、きっとすごく有名なんだ」と。そのグループではモデルや女優などの仕事もできるようだったので、オーディションを受けてみたら、合格したんです。
めっちゃ申し訳ないんですけど、もともと誘われていたアイドルグループを断り、そのグループに入りました。