嫌がらせの黒幕は同じアイドルグループのママ友

なぜ急にこのような嫌がらせを受けるようになったのか。カワダさんには当初から思い当たるフシがないではなかった。

「娘はモデル活動とともに、ママたちがマネジメントするあるキッズアイドルグループで活動していました。原因はそこで一緒になった、メンバーの母親・Aさんでした」

Aさんは、カワダさんの娘が売れっ子だったことが気に入らなかったのか、ソロ活動をしたいメンバーがいることを口実にグループを解散する方向にもっていく。解散したのは、ちょうどカワダさんに児相から連絡がきた一昨年9月だ。

そして、その直後にカワダさんの娘以外の他メンバーと新規メンバー数名を加えた新グループが結成された。

「完全に娘だけがのけ者にされた形です。それまでママたちとは良好な関係を築けていると思っていたので、本当にショックでしたね」

※写真はイメージです
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ところが、新グループでAさんは他の母親たちと揉めたようで、今年2月、Aさんから離反したふたりの保護者がカワダさんの元へ直接、謝罪に訪れたそうだ。そこで嫌がらせの真相を知ることになる。

「ひとりは娘ともともと一緒に活動していたメンバーの保護者、そしてもうひとりは児相に通報してしまったというBさんでした。

Bさんいわく、『ママたちの集まりでカワダさんの悪口で盛り上がっていた。そのうち“カワダさんを児相に通報しよう”という流れになり、その口実として“夜遊びしてる”“撮影会の客に娘を売っている”などとする案が出た。そして、Aさんにそそのかされるままに私が通報してしまった』と言うんです」

そんな醜い嫉妬による通報から1年半。今、カワダさんの娘は小学校低学年にしてSNSの総フォロワー数十万人超、アイドルのMVや女児向けのおもちゃのCMに出演し、有名キッズ服ブランドのモデルもこなす。さらに、再びジュニアアイドルとしても人気を博し、業界では知られた存在になっている。

しかし、嫌がらせを受けた当初、カワダさんは心労から精神科に3ヶ月ほど通うハメになり、住所を知られている怖さから娘を守るために転校、引っ越すことにしたという。

渋谷区内でキッズタレントのマネジメントを手掛けるある芸能事務所社長は「キッズアイドル・タレント業界では母親同士の妬みによる“嫌がらせ”は日常的だ」と明かす。

「アイドルもモデルも年齢が若いほど、本人より親の意思で業界に入ります。そういう母親の、我が子にかける熱量はそれはもうすさまじい。『何でウチの子が選ばれないんだ』といったクレームはしょっちゅうですし、仕事をとるためスタッフに色営業をしかける、なんてドラマみたいなことが今でも平気である世界。

最近も別の事務所の子役の母親がウチの事務所の子どものSNSのアカウントに虚偽の通報をしたことで、アカウント停止に追い込まれました」

キッズタレント界の闇は深いと言わざるを得ない。

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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班