なぜ年末に「駆け込み整形」なのか?
なぜ美容整形は年末が最も忙しいのだろうか。その理由を「スワンクリニック銀座」の福澤見菜子院長に聞いた。
「やはりほとんどの方にとって、年末年始は1週間前後、確実にお休みがとれて、独り身の方なら誰とも会わなくてもすむ、1年のあいだで唯一と言っていいタイミングです。なので、ダウンタイムの必要な施術や、術後外気に触れないほうがいい施術を受けやすい期間なのです。以前私が大手美容外科にいたときは、大晦日ですら最終時間までオペが入り、その時期の帰宅は毎日終電でした」
実際、予約状況はどのような感じかというと…。
「28日には糸リフトが5件、小陰唇縮小術3件、二重瞼が5件入っています。29日は糸リフトが3件、小陰唇縮小術が6件。30日は二重瞼手術が1件、糸リフトが2件、小陰唇縮小術が7件です」
小陰唇縮小術とは何かというと、女性器の小陰唇の余分な部分を切除し、大きさと形を整えて縫い合わせる手術のこと。昨今「美膣になりたい」と思い立って、この手術を受ける女性が増加傾向にあるという。
福澤院長によれば「当院の小陰唇縮小手術の症例数は国内で最も多いので、年末問わず、毎月50名以上の方がこの手術を受けています」とのことだった。
顔まわりはともかく、なぜ、年末のこの時期に小陰唇を整えるのか? 12月26日、「女性医療クリニック LUNA」にて「フェムゾーン美容外来」を行っている産婦人科専門医の宮本亜希子先生の元でこの手術を受けた会社員、澤田さん(23歳)に話を聞いた。
「小陰唇縮小術を受けるとダウンタイムが約1ヶ月ほど必要なんです。クリスマスを彼氏と過ごしたので、とりあえず1月末まではエッチはお休みしようかと。以前から気になってたビラビラの長さを整えたかったんです。恥ずかしい話、ビラが長くて、排尿時に尿が飛び散るのがとても不便だったんです」
小陰唇縮小術の施術は約40分ほど。術後、切り取られた澤田さんの直径2センチほどの左右の小陰唇はトレーの上に置かれた。その後、澤田さんは膣内にヒアルロン酸を注入する施術も受け、「これで新しい膣で新年を迎えられます〜!」と満足気だった。小陰唇手術費用とヒアルロン酸注入合わせて55万円。澤田さんはこれを冬のボーナスで一括払いするという。