「両親は『静岡で大きな会社を経営している』とよく話していました」
沼津市内で飲食店を営む男性は当時をこう振り返る。
「自分は近所のアパートに部屋を借りているのですが、僕の前の借主がかんなだったみたいで2年ほど前まで住んでいたようです。今年の2月に、大阪のホストが売り掛け(ツケ払い)の回収のためにウチに来たんですよ。だから管理会社に問い合わせたら、どうやらあの子、家賃を何カ月も滞納してて、ある日いきなり”蒸発”したらしくて。
結局、お金は保証人のお母さんがすべて払ったそうですけど、なんて親不孝なヤツなんだと呆れました。この店にもかんなの同級生が来るのでいろいろ話は聞きましたが、『ただの陰キャ』『とにかく地味だった』と話してましたね」
男性が言うように、浅沼被告を知る人たちは、異口同音に同じような印象をもらした。中学校時代は吹奏楽部に所属していて、目立たずに大人しく、彼氏がいた様子も誰一人として見たことなかったという。
しかしいっぽうで、大阪時代の浅沼被告は自分を“盛る”ことに腐心していたようだ。ホスト繋がりで過去に友人関係にあったという20代の女性は、浅沼被告の印象についてこう語った。
「高校時代にかなりヤンチャしていて、沼津のヤンキーグループに所属して『保険証を偽造して居酒屋に飲みに行ってた』とか『ドンキで万引きしまくっていた』とか、犯罪自慢が多かった。ドンキではiPhoneフィルムやケースのほかに、化粧品や靴も盗んでいたらしく『靴なんて店内で履いちゃえば絶対にバレないよ~』と言われたときは思わず引いちゃいましたね。
あと『高校時代は彼氏が途絶えたことはない』とか『ヤンキーの先輩とばかり付き合ってた』とかモテ自慢も多かったですね。実家についても『両親は静岡で大きな会社を経営している』とよく話していました」
お酒が入るとうれしそうに”ホス狂アピール”もしていたという浅沼被告だが、いったい何で生計を立てていたのだろうか。
「私と出会ったころは『今は脱毛サロンで店長やってるよ~』と言ってましたが、その前は一時期、梅田のホテヘルで働いていたそうです。でも、彼女を知っているホストがその脱毛サロンに確認しにいくと、どうやら3カ月だけバイトしていただけで店長というのはウソでした。あと、彼女は沼津にいたころからパパ活をしていたそうで、『(浅沼容疑者が住むマンションに)今日泊まりに行ってもいい?』と聞いても『ごめん、今日はパパが来るからダメ』と返信がくることも多かった。
彼女はパパ活の定期のお客さんもいて、その人に家の鍵を借りているから『こっそり忍びこんで金目のモノを売り払おう。そのお金で一緒に東京に行こうよ!』と誘われたときはドン引きしましたね」