今、体調が悪くて寝込んでいて…

A氏は他にも内田容疑者の身の上話を聞いていた。

「バツイチとか言ってましたね。だから定期預金を解約するときに旧姓のままだから手続きに時間がかかるからみたいなことを話していたけど、自分の名義だったらそんなに手間がかかるわけないから、『お前、定期なんて組んだことないだろ』と詰めたこともあります」

内田容疑者が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン)
内田容疑者が住んでいたアパート(撮影/集英社オンライン)

内田容疑者との最後の通話は件の“ホスト騒動”だったが、翌日にはLINEのメッセージが届いたという。

「11月22日のお昼2時ぐらいでした。おじいちゃんの生前贈与に絡んで金を返してもらうということでしたから『どうなった?』とLINEすると『金曜日でお願いします。今体調が悪くて寝込んでいて。書類は大丈夫です』と返事が来たんです。この時点でもう(阿部さんの遺体が発見されたとの)報道が出てたんで、そりゃ体調も悪くなるわなって。

後日、警察も言ってましたけど、かなりお粗末らしくて、阿部さんのご遺体が発見されてから内田まですぐ辿り着いたらしいんです。僕も報道を見てピンときて、下手に疑われたくないからすぐに警察に連絡したんですよ」

送検される内田容疑者(写真/共同通信社)
送検される内田容疑者(写真/共同通信社)
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大胆だが杜撰。内田容疑者の犯行の手口はそれに尽きる。A氏もこう首をひねる。

「阿部さんは、お母さんを今年亡くしているんですけど、そのお母さんとは毎日電話していて、お姉さんともマメに電話でやりとりしていたようです。それまで毎日電話してきた家族が突然、音信普通になるんですから、それは家族も不審に思いますよね。そもそも僕自身、阿部さんとLINEもメールもしたことないんです。基本電話で、どんなときでも生の声で話してくれる人なんですよ。だからLINEが来た時点で疑問だったんです」

身勝手な女の大胆な犯行と稚拙な偽装工作。寡黙で生真面目で家族思いだった被害者の冥福を祈るしかない。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班

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