イタズラ目的で人形でも置いたんだろうなと思った…
今年7月に自宅アパートの駐車場で出産した男児の頭部をコンクリートの地面に複数回打ちつけて殺害し、殺人と死体遺棄の疑いで逮捕されていた伊藤被告(36)。捜査の過程で「(昨年6月にも乳児を)ポリ袋に入れて地面に置いた」と自供したことにより、今回の事件が発覚したという。
「伊藤被告は『経済力に乏しく、交際相手も子どもを望んでいないと思った』などと容疑を認めている。しかし、昨年の6月時点での事件は発覚しておらず、いまだに乳児の死体は見つかっていないため、伊藤被告が当時住んでいた小山市内のアパートの家宅捜索に踏み切った」(社会部記者)
昨年6月と今年7月の2回にわたり、乳児の遺体が遺棄されたとされる「空き地」は、伊藤被告が事件当時住んでいたアパートから200メートルほどの距離にある。さらに生活道路を挟むと、すぐとなりには児童公園があることから、空き地の横に住んでいる男性(50代)は事件当時、驚きを隠せなかったという。
「朝の10時ごろに家を出たら、空き地の電柱のそばに、よくスーパーなんかでもらう特大サイズのビニール袋が置かれてたんです。ここの空き地には、たまに空き缶や弁当箱などが不法投棄されるので、どうせゴミだろうなと思っていたら、なんか『おでこ』と『目』みたいなものがチラっと見えまして…。でも、まさか赤ちゃんの死体が捨ててあるとは夢にも思わないじゃないですか? どうせイタズラ目的で人形でも置いたんだろうなと思って、最初は無視していたんです」
しかし昼過ぎになると、ビニール袋の周囲にハエが飛ぶようになり、男性も不審に思い始めた。
「結局のところ、夕方くらいに別の通行人の方が通報して事件は発覚したんですけど、まさか人間の赤ちゃんが捨ててあるなんて…と本当に驚きました。そもそも、ここの空き地の目の前には公園もあるので、けっこう目立ちやすいんですよ。しかも、赤ちゃんを入れたビニール袋も空き地の奥ではなく手前に置かれていましたし…。いま思うと、捕まった女性は赤ちゃんを隠すつもりはまったくなく、誰かに見つけてもらいたかったのかな、なんて思ってしまいますよね」(同)
遺棄された乳児にはまだ「へその緒」がついていたという。