アプリコットをたっぷり使って樽熟成させた、個性的な「オフトレイル コット イン ファンク」
最後に紹介するのは、色も口当たりも香りも味わいも個性的な1本。「コロナ禍によるモヤモヤした気分をぐっと上げる、ファンキーでフルーティなサワーエールを造ろう!」とうまれたサワーエールで、アプリコットピューレをたっぷり使い、さらに木樽を使って熟成をさせているのが特徴。
見た目からして個性的で、ジュースかと思うほどのアプリコットカラー。また、ピューレを大量に使用していることから、スムージーのようにとろりとした口当たり。アプリコットの香りに加え、木樽からくるローストしたようなニュアンスも感じられます。味わいは、甘めかと思いきや木樽でじっくり発酵させたことによってドライな仕上がり。酸味の度合いは先にご紹介した「塩梅エール」と「ピンク パッション」の中間くらい。ほどよい酸味とフルーティな味わい、樽熟成による奥行きが感じられるビールです。
ブルワリーのおすすめペアリングは、燻製したチーズやジャーキー。個性と奥行きのある味わいをもつもの同士、確かに相性がよさそう! しっかり甘さがあるわけではないですが、濃厚なアプリコットのフレーバーは食後のデザートやフルーツの代わりにもぴったりではないかと。いずれにしても、ゆっくりじっくり堪能したいビールです。
「オフトレイル コット イン ファンク(750ml)」をチェック!
今回はクラフトビールの世界でも近年注目を浴びているサワーエールを紹介しました。麦芽だけで造るタイプから副材料を使うものまで、バリエーションや可能性が無限ともいえるサワーエール。今回紹介した3本だけでも、「こんなのもアリなんだ!」とビールの多様性をひしひしと感じました。
どれも個性豊かで選び難いですが、今回の「ベストうち飲み大賞」はじめじめした梅雨や暑い夏にも爽やかさを届けてくれる、きりっとした酸味をもつ「ピンク パッション」にしたいと思います。
ビールの苦味が合わない方や、ワインや日本酒といったフレーバーのしっかりしたお酒が好きという方にもぜひお試しいただきたいサワーエール。ビールの概念が変わること間違いなしです!
【うち飲み向上委員会メンバー】
門前直子(もんぜん なおこ)
食べること&飲むことが大好きなフリーランスエディター/ライター。エンゲル係数がやたら高いものの、日々見て見ぬ振り。昨年セレクトショップ「ガリャルダガランテ」からスタートしたライフスタイルライン「カーサ ガリャルダガランテ」でも、月替りのお酒(ワインのほか、日本酒やシードルなども)とフードのセレクトを担当。
https://www.instagram.com/gkgkmgmg/?hl=ja