3カ月でトータル1500万円超えの購入額。
その間に得た本の印税はせいぜい300万円もいかない…

勤務先や役職の記入なんてのはもちろん、どんどん商品を提案してくるのも、つまり僕がどんな属性の人間で、どの程度金を持っているのかを試されているように感じてきた。

お前が雑魚なら相手にはしないぞ。という感じだろうか。

恐ろしい……恐ろしいぞラグジュアリーブランド!

と思いつつ、結果的には最初に1本目を買った6月から8月までに、このお店だけで計3本の時計を買った。

……うん、まぁ、すいません。バカなんです。去年の今頃も同じことやってたような気がする。あの時反省してなかったっけ?経験から学ぶということが全くできていない。

違うのは1本の値段が全部500万円前後ってところ。3カ月でトータル1500万円超え。いい感じに麻痺してきている。その間に得た本の印税なんてせいぜい300万円もいかない。というかまだ2巻も出てない。赤字にも程がある。

5000万円のショッピングローン地獄に堕ちた人気漫画家…「ラグジュアリーブランドは客をのせるのがうまい」時計の世界最高峰ブランドとの蜜月関係が崩れたとき_2
写真はイメージ

でもなんでそんなに買ってしまうかというと、連載してると定期的に収入はあるし、働いてるなら買ってもいいよね、という謎の自信が生まれてしまっていた。

働いていない頃に「こんなに時計買ってたらやばいから働かなきゃ」と思ってたのに、働き始めたら「働いてるならもっと買ってもいいよね」と。

たぶん、働いてない方がはるかに自制が利いていた。とはいえ働いて稼いで、時計を買って。非常に経済は動かしている。偉い。偉いぞ自分!

さらには別のブランドの時計も並行して買ったりしてたので、トータル金額は加速度的にやばいことになっているのだけど、そこはまた後で(あ、それでもまだ金額的には全然序の口)。

話を戻します。

その買った3本の中には割と人気どころの時計もあったりと、その頃は試されてる雰囲気を感じつつも、最高級ブランドにどんどん商品を提案されるということがなんというか楽しくなってしまっていた……。

あなたに特別にご案内いたします。みたいな感じで提案されると、今までの生活の中ではなかなか味わえない特別感もあり、なんというか、ハマっていってた。

ラグジュアリーブランドは客を乗せるのがうまい。悔しい。