さまざまな憶測が流れた「全裸? ガーターベルトで逃走?」

それは近隣住民による一本の110番通報によって明るみになった。

「下半身を出した約20人の男を目撃した」という通報を受けて、福岡県警粕屋署は公然わいせつの疑いで捜査を進めた。

この事案の報道があったのは9月25日。「全裸やガーターベルトで逃走」というインパクトある見出しから、ネット上では「妙な宗教団体の集まりか」「露出魔か」など、さまざまな憶測が流れた。しかしここにきて地元住民の証言や、その界隈を知る者の言葉から、関係者と事案の背景がおぼろげながら見えてきた。

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古賀市の海岸線から程近い相島の「新宮相島漁業協同組合」の組合員は言う。

「あー、もう20年ほど前からか、同性愛者の男性たちの集まりが新宮海岸にあるらしいんだよね。俺は見たことないけど、フルチンで走り回って騒いでるなんてのはよくあるって聞くよ(笑)」

博多で一番敷居が低いバーとして客を盛り上げる、博多ゲイバー「まじかるバナナ」のキャサリンママは言う。

「古賀市鹿部付近で全裸で走り回っていたという報道ですけど、市街地なわけはなく、新宮海岸です。あそこはゲイの界隈では“ハッテン公園”(出会いの場)として知られてます。私は30代ですけど、おそらくもう四半世紀前以上からその界隈では認識されてるはず。海岸へも市営地下鉄に乗るだけでアクセスもよく、九州全土から同好の士が集まってると思います」