「おなべの中身は何だろな?の巻」(ジャンプ・コミックス140巻収録)
今回は、クイズでおでんの具をゲットして食べる、ゲーム感覚の宴をめぐるお話をお届けする。
本作に登場する鍋物料理は、おでん。実はこのおでん、もともとは鍋でさまざまな具材を煮たものではなかった。
ルーツは、串に刺した豆腐や芋、こんにゃくを焼いて味噌をつけて食べる「田楽」だ。醤油が普及した江戸時代後期の西暦1800年代以降に、醤油やみりん。鰹節などを使った汁で具材を煮込む、現在のおでんに近い料理が広まっていった。
ちなみに関東と関西では、おでんの味つけや具材が異なっている。
鰹節と濃い口醤油でしっかりと煮込む関東に対し、関西では昆布を効かせ薄口醤油を使用して、あっさりとした煮込み方に抑えている。関東では巾着やちくわぶ、関西ではタコの足や牛スジなどが、特徴的な具材として挙げられるだろうか。捕鯨が盛んだった時代には、関西では鯨の皮を揚げた「コロ」などもよく使われていたという。
それでは次のページから、おでんのタネをめぐる抱腹絶倒ものの戦いをお楽しみください!!