現実世界の映像をバーチャルに取り込む「MR」体験
「Meta Quest」はMetaがFacebook時代に開発した「Oculus(オキュラス)」シリーズを前身とする、映像とサウンドによる没入体験が楽しめるヘッドセット型デバイスです。
前世代のモデルである「Meta Quest 2」は、基本的には装着すると視界が塞がり、ディスプレイに表示されるデジタル映像の世界に入り込んで楽しむ「VR(=Virtual Reality、仮想現実)」対応ヘッドセットでした。
一方、このたび発売を迎える最新モデル「Meta Quest 3」は、仮想世界の空間に現実世界の情報を重ね合わせたり、それぞれを融合したパススルー映像を表示ができたりする「MR (=Mixed Reality、複合現実)」対応のスマートデバイスです。
ヘッドセット本体には、周囲の状況をキャプチャするため、2台のカメラが搭載されています。ユーザーが両目で見るディスプレイの解像度は、いま主流の大画面テレビに匹敵する「4K」対応の高画質です。電源をオンにすると、フルカラーで表示されるディスプレイに現在いる場所の様子がリアルに表示されます。
MR対応のヘッドセットを快適に楽しむためには、ディスプレイに表示される映像がキレイに映るだけでは十分ではありません。
ヘッドセットを装着したまま部屋の中を自由に動き回るためには、映像に表示される現実世界の部屋のサイズ、あるいは置かれている家具などの大きさやユーザーとの距離が映像にも正しく反映される必要があります。
そこでMeta Quest 3では、本体に「深度プロジェクター」というセンサーを設けて、現実世界にある物体の位置を正確に把握。MR空間内でも安全に、かつ自由に移動できる使い勝手を確保しました。