テレビアニメの放映で子どもたちにさらに親しまれる存在に
さらに2009年からはテレビアニメ「たまごっち!」(テレビ東京系)の放送が開始され、たまごっちの愛らしいキャラクターが地上波に登場すると、子どもたちから絶大な支持を受けた。
同年に発売した「Tamagotchi iD」は、お気に入りのアイテムやゲームをダウンロードし、カスタマイズできる機能が搭載されたもので、“自分だけのたまごっち”を育てられる体験が、小学生の女児を中心に大ヒットしたという。
「たまごっちのテレビアニメは2009年から2015年まで放送され、たまごっち星で暮らすキャラクターの日常を描く世界観が話題でした。たまごっちの機種でも、アクセサリーや服の着せ替え、見た目のキラキラ感やおしゃれさを意識し、2014年に発売した『TAMAGOTCHI 4U』では通信対象にかざすだけでデータをダウンロードできる『NFC通信機能』を搭載し、スマホとの連動も可能になりました」
時代とともに機種が進化していく一方、テレビアニメの世界観を壊さないような配慮も行っていたと岡本氏は続ける。
「アニメの中でたまごっちのキャラクターが、たまごっち星で暮らしたり旅行したりする描写があるのに、たまごっち内でキャラクターが死んでしまう設定にすると、子どもたちが驚いてしまうのではという懸念がありました。なので、2009年から『死ぬ設定』から『置手紙を置いて家出』という仕様に一時的に変更していたんです。
ですが、2016年にアニメの放送が終了し、同年に発売した『Tamagotchi m!x(たまごっち みくす)』からは子どもから育て、何世代にも渡って家系を繁栄させていくのが、遊び方で大切になったので『死ぬ設定』を復活させました」