血管系の大病が隠れていることも
頭痛が起きると仕事や家事が手につかなくなるため鎮痛剤で凌ぎがちですが、じつは血管系の大病が隠れていることもあり、命の危険に晒されるリスクにも目を向けるべき症状です。それだけに症状を安易に考えるべきではありませんが、まずは以下に記した筋肉のこわばりによって起きる3つの頭痛に該当するかだけでも、ご確認頂ければと思います。
① 歯の食いしばりで頭の筋肉がこわばったままに
こめかみまわりなど、側頭部を中心に起きる慢性的な頭痛で、眉間にシワが寄ったり鎮痛剤が手放せなくなったりする人は少なくありません。痛みで集中力が削がれ、仕事や家事がはかどらないことも多々あり、本人は「時間管理が下手」とおっしゃるものの、実際は頭痛のせいで作業効率が落ちてしまっています。頭痛だけでなく肩こりも併発し、吐き気や気持ち悪さを感じることも。
側頭部、首、肩、腕の筋肉と神経のつながりから、必要以上に手が力んでしまいがちになります。硬いものをかむと、あごが疲れやすいのも特徴です。
原因は、上下の歯のあいだにすき間がなくなったことにあります。いつも歯が接触している、あるいは食いしばりやかみしめがあると、こめかみにある側頭筋が過剰に働いてガチガチに硬くなり、側頭部を締めつけて痛みが生じるのです。普段から緊張しやすい、あるいはずっと下を向いて作業をしているなど、同じ姿勢を長時間続けると引き起こされることが多い症状です。
ときどき口を大きく開けて緊張をリセットしてみたり、上下の歯が接触しないよう、少しすき間を開けておいたりするのがポイント。それを忘れないように、デスクワーク時なら、パソコンのモニターなどよく目につく場所に「歯をかみしめない」と書いたメモを貼るのもいいでしょう。