勉強をすることで生み出せる「価値」

外注の特徴を「自分でやらなくていいことは、プロに任せる」と言いました。

電球一つだけつける場合も、その手前はすべて、他の人がやってくれているわけです。開発も生産も流通も、お金を払って誰かにやってもらっている。

そもそもお金は、誰もが外注できるように、「価値を交換するためのツール」です。もっと詳しく言えば、自分が得意なことをして生み出した価値を、他の誰かの得意なことと交換するためのツールなのです。

ここで言う「得意なこと」とは、投下時間に対して、あなたが他の人と比較して価値を生みやすいことです。そして、自分は得意でやるべきことにフォーカスしていく。そうすると、効率的に資産を増やすことができるのです。

社会人の学びなおしで勝ちたいなら“勉強を外注”せよ。人に仕事を任せられない会社は成長しないのと同じ発想がもたらす根拠とは_4
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では、自分が価値を出せる分野はどこにあるのか。

その判断軸は、二つあります。一つは、自分が得意だと感じるかどうか。もう一つは、マーケットがあるかどうかです。

ものすごく得意でも、マーケットがなければあまり価値を生めません。マーケットがあるとは、その成果を価値だと感じる人が一定数いて、他の価値と交換可能な状態になっているということです。

たとえば、私はゲームの「スプラトゥーン」が得意で、そのへんの人には負けない自信がありますが、これは「交換可能な価値」ではありません。他の人にとっても、価値があることではないからです。

私の場合、他の人よりも得意で、マーケットもある分野は「教えること」でした。

学生のとき、アルバイトで塾の先生をやってみたら、他の人より上手にできることに気がつきました。

塾で教えるのは楽しい体験でした。交換可能な価値を生みつつ、自分としても楽しい。そういう分野だと、がんばるのもあまり苦になりません。その後、自分で学習塾を立ち上げました。最初はワンフロアの小さな塾でしたが、1年ほどでビル一棟、全フロアを埋めるまで成長しました。

そんなに一気に伸びるとは、最初は想像していませんでした。

大変なことはもちろんありましたが、苦手な分野はとにかく人に任せていたので、そんなにつらくはなかった。

労力に対して、とても大きな成果を得られた感覚でした。これは、得意なことにフォーカスした結果だと思います。

文/岡 健作

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岡 健作 (著)
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2023/7/21
¥1,760
200ページ
ISBN:978-4023322905
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