勉強できる時間も限られていると知ろう

私は、英語コーチングの会社を経営しているので、「社長だとお忙しいですよね?」と言われることがあります。実際には、まったくそんなことはありません。

平日でも丸1日ぐらいだったら、空けようと思えば、空けられます。

1時間だけミーティングが入ったりすることはあっても、1日ずっと拘束されるようなことは、基本的にありません。

もちろん、事業の構想や経営の方針は考えています。だから「何もしていない」と言うと語弊があるのですが、いわゆる「手を動かす」のは、それほど多くはありません。後の時間は、情報収集したり、戦略を考えたり、経営状況を確認したりしています。

経営者が自分で手を動かさなくてもいいという状態。これが、会社が最も成長できる理想の状態だ、と私は考えています。

社会人の学びなおしで勝ちたいなら“勉強を外注”せよ。人に仕事を任せられない会社は成長しないのと同じ発想がもたらす根拠とは_3

しかし周りを見渡すと、すべての社長が暇なわけではありません。

むしろ、現場に出て、誰よりも手を動かしている社長の方が「いい社長」とされていたりする。しかしこれは、組織の弱点になると思います。

社長がやるべきことは、まさしく「戦略を立てる」ことです。最適なリソース配分を考えて、現場のスタッフに手を動かしてもらい、会社を成長させること。

人に仕事を任せられないと、会社は成長しません。

社長が最前線で忙しく手を動かしていたら、スタッフには一時的に好かれるかもしれない。でも、全体としての効率はものすごく悪くなります。

戦略を立てる時間がなくなり、なかなか成果が出ず、結局は、現場のがんばりが報われなくなってしまうのです。

これは、個人の勉強でも同じです。私たちは誰もが「株式会社・自分自身」の経営者だと思いましょう。

だから、がむしゃらに手を動かしてばかりではいけません。まずはきちんと戦略を考える。誰かにお願いできることはどんどん任せて、なるべく自分では手を動かさない。

そうやって、成果を最大化していきましょう。