自分の弱さとしっかり向き合うこと

プレッシャーにも弱い。

「今日は練習休もうかな」「手を抜きたいな」と、すぐ楽なほうに逃げたくなる。実際にはそうしなかったとしても、そんなことが頭に浮かんでしまう時点で、弱さだ。気づかないうちに弱いほうに意識が向いて、楽なほうに逃げようとしてしまう。

ラグビー日本代表主将が吐露する自分の「弱さ」。自身の弱さと向き合うための「姫野ノート」に書かれた3つのこと_3

こうした自分の弱さは、たいてい自分でも〝自分の嫌いなところ〟として薄々わかってはいるものだ。でもそれを認めてしまうことが、なかなかできない。「自分の弱さを知るのは怖い」という人もいるかもしれない。

だが僕は、弱さを認めることを嫌だとも怖いとも思わない。
なぜか。
人間は、みんな、弱い。そう思っているからだ。

誰しもが自分を強く見せるものだし、「強く見せなきゃいけない」「弱い自分を見せたらダメだ」と思っている。「認めたら負けだ」と。

だからこそ、弱い自分は認められない、受け入れられないのだけれど、本当の意味で強い人間なんて、この世にはいない。

強く見せている裏では、皆、何かを抱えている。
だから、自分が弱いのもごくごく当たり前のことだ。
禁酒の約束すら守れない、苦しいと逃げたくなる、その度に自分が嫌になる。

でも、それでいい。

むしろ僕は誰かの弱みを理解できる人間でありたいし、そういう社会であって欲しい。弱さを許容されない世の中は、何か違う。自分の弱さを正直にさらけだすことは、負けでもなんでもない。自分の弱さを認められない人のほうが、すでに負けている。

僕自身、弱気を隠して「オレ、大丈夫だいじょうぶ!」と思ってしまう試合ほど、タックルに行けなかったりする。

大切なのは、自分の弱さから目を逸らさないこと。
自分の弱さとしっかり向き合うこと。

弱い人間であることを、しっかり認めていれば、「次、そういう場面になったら、次こそは絶対やろう」

怖さを受け入れていれば、「……じゃあ、どうしよう?どこから勇気をもらおうか?」

弱い部分がわかっているからこそ、そこに気を配ることができるし、事前に備えることができる。同じ失敗や後悔を繰り返さないために、次にどうすればいいのかを考えることができる。

弱さと向き合って受け入れるから、強くなれる。