浅くても流れが速い箇所がある
「ひとくちに川といっても、場所によって深さや流れの様子は一定ではなく、それらが複雑に絡み合っているのです。雨が降れば増水しますし、川はいつも変化していると思っていただきたいです。」と公益財団法人河川財団 子どもの水辺サポートセンター 主任研究員の菅原一成さん。
また、川の中は陸上からは見えにくく、今いる場所が浅くても一歩先には深みがある場合も。さらに水際の護岸や浅瀬の石などのコケ、濡れた石やコンクリートなどはとても滑りやすくなっていて、滑った後に本流に流されたり、深いところまで流されたりすると、溺れることに直結する。
そして何といって川には流れが速い場所があり、膝程度の深さでも流れが速いとバランスを崩して転倒し、大人でも流されてしまうことに。大人より体重の軽い子どもはなおさらだ。
さらに危険な場所もあるという。
「岸から岩などが突き出た場所等では、下流側の反転流(通称『エディー』)とよばれる水理現象があります。エディーそのものは穏やかな流れが周回していますが、本流の流れが速い場合、その本流流れとエディーがぶつかる箇所(通称『エディーライン』)付近では下向きに引っ張られる流れが発生する場合があります」(菅原さん)
そんな川の特性を理解した上で、安全に川遊びをするために必ず装備したいのがライフジャケットだ。