気持ちではなく体が怖がって
――本デビューは地元・前橋。メディアも大注目の中でのスタートになりました。
競輪学校卒業後にTwitterを始めると、どういうわけか新聞や雑誌の方からたくさん取材のオファーをいただいて。それまでは普通に走るだけだと思っていたので、最初は少し戸惑いもありました。えっ!? 私でいいの? みたいな(笑)。
――速くてかわいい。そういう注目のされ方は嫌ですか?
「チャラチャラしやがって」とか、「いい気になってるんじゃない」とか、ヤジを飛ばされることもあります。その度に、グサッとくるんですけど、でも、私がメディアに出ることでひとりでも多くの人にガールズケイリンを知ってもらいたいという気持ちがあるので、それはしょうがないのかなと思っています。
――そんな中、デビュー2ヶ月目に新人一番乗りとなる初勝利を挙げました。
先頭を取って、強い選手が来たらその選手に飛び付く――。その練習だけを繰り返しやってきて、その通りの展開に持ち込めたので、「よしっ!」という気持ちはありました。
――この勝利も含めて、ここまで6勝を挙げています。
6勝…あぁ、そうなんですね。
――えっ!? まさかとは思いますが、覚えていないとか?
すみません。何勝したというのは覚えていません。競輪では、点数…レースごとに得られるポイントが決まっていて、直近4ヶ月の競走得点の平均値を平均競争得点というんですが、私はその数字の方が気になります。
――常に必死なのですね。最後に昨年12月31日で20歳。お酒は飲まれるんですか?
成人式の日に友達と一緒に飲んだんですけど、はしゃぎすぎて、3日間具合が悪くなってしまって(笑)。それ以来、飲んでいません。
取材・文/工藤晋 写真/石田壮一
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