仙骨座りが腰痛をひどくしている
では、なぜ仙骨が固まってしまうのか? これは座っている時の姿勢が主な原因といわれています。
椅子に腰かける時、背もたれにだらりともたれかかって、お尻が前方に滑っている座り方をしていませんか?
これは仙骨座りと呼ばれていて長時間のデスクワークやスマホを見ている時に、よく見られる姿勢です。
仙骨座りになると、骨盤が後ろに傾き、背骨は曲がります。
本来、背骨は緩やかなS字カーブを描いていて、背中や腰の負担を軽減しています。
ですが、仙骨座りをすると前屈みの姿勢になり、骨盤が後ろに傾いてしまって背骨のS 字カーブが崩れてしまうため、体にかかる衝撃が仙骨周りにダイレクトに響いてしまうのです。
また、座り方で仙骨の負担となるのが、足を組んで座ることです。
足を組むことで、仙骨が浮き上がり、骨盤がズレてしまうことがあります。
骨盤がズレると、その上にある背骨もズレてしまいます。
背骨がズレると、側湾症、猫背、巻き肩、肩こり、首こりなども引き起こしてしまうため、仙骨の硬さはさまざまな不調と繋がっているのです。
また、仙骨の動きが固まってしまうと、その負担が腰椎や腰周囲の筋肉および筋膜にかかってしまい、腰痛を悪化させてしまいます。
ここまでは、よく仙骨関係の記事や情報で説明されていますが、ここからが一番のポイントです。
長時間、仙骨座りや足を組んで座ると、股関節を曲げる股関節屈筋群(こかんせつくっきんぐん)が縮んだ状態になり、固まってしまうため、立ち上がる時や動き始めに股関節屈筋群が伸張しにくい状態になっています。
それを無理に伸ばそうとして、仙骨や腰周囲の筋肉や筋膜がいつも以上にがんばって働いてしまうため、ギックリ腰や腰痛の原因になってしまうのです。
何気ない普段の、よくない座り方が、なかなか治らない腰痛の原因の一つだということを意識しましょう。